『♪ワッショイ、ワッショイ、ワッショイ、ワッショイ
そ~れ、それそれ お祭りだァ!』
このフレーズときたら、いつの時代になっても
おもわず使ってみたくなるモノらしく、
90年代の『お祭り忍者』(忍者/1990年/試聴はこの先から)や
21世紀に入っての『ダンシング!夏祭り』(10人祭/2001年/ by
)にも
手を変え品を変え、組み込まれていたりする。
ノリノリだもんねぇ。フレーズがおもわず口について出てしまうほどに。
しかしその内容はというと、祭り見物に夢中になって、
空き巣に留守宅を荒らされたオバちゃんと、
片や、神輿を担いで練り歩くのに夢中になって、
その間に自分の家が火事に遭ってしまったというオッちゃんの話という、
ちょっと笑えない題材になっている。
どっちも災難には違いないが、オッちゃんの方が
どう見ても悲惨さは上だが、なぜか物語中では同列に扱われていて
もう、踏んだり蹴ったりである。
しかし、前々から思っていたのだが、この曲って実は、元々冗談で作ったつもりが
出来が良すぎて、マジになってしまったものなんじゃないだろうか。
つまり元々は、コミックソングだったのではないかと、ひそかに思っている次第。
つまるところ、
最後の「♪あ・と・の・ま・つ・り よォ~」
っていうのをやりたかっただけなんじゃじゃないかと。
そこをスタートラインに、あとは逆算で創られていった。
祭り大好きなおじさんとおばさんのくだりは、単なる前フリ。
まつりのあとの静寂の後に、待ち構えていたオチをど~ん!
裏を考えすぎだろうか?
ところでこの曲って、どこら辺が“マンボ”なのだろう。
マンボといえば「♪ウッ!」がないと。
偏見?
名曲・聴きドコロ★マニアックス
オチのキメ台詞を言った後、怒涛の演奏で締めくくるさまは、
まるでドリフの全員集合!の撤収風景*1のよう。
大急ぎでフェードアウトしていく。
余談だが、撤収の音楽は『盆回り』(1972年/ by
)という曲名だったりする。こっちもちょっとお祭りっぽいよね。
意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み
スリバン
火事を知らせる半鐘*2を、こするようにカンカン鳴らすことだそうで、近くで火事が起こっていることを知らせている。鳴らし方のイメージとしては祭囃子やちんどん屋が持っている鐘*3のように、鐘の内側でバチを往復してかき鳴らすのだろうか。
鐘の鳴らし方で火事の状況を知らせる習慣は今でも残っていて、消防車が鎮火して帰るときに「カンカーン、カンカーン、」と鳴らしながら帰っている。これは「鎮火報」というらしい。
おかぐら
これは漢字で書いたほうがわかりやすい。「お神楽」。大きめの神社に「神楽殿」というものを見かけるが、あれは神様にむけて舞を奉納する舞台。神楽とは要するに舞踊のことだ。
お神輿というのも、そもそも神様を神社の外に連れ出して街を練り歩くための乗り物で(字の通りだね)、その神様のご機嫌取りに舞を奉納しながら同行しているのだろう。
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