日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『Train-Train』 ザ・ブルーハーツ ~ さまよえる羊たち応援団

ブルーハーツの最大の良さは

ひとえにその、わかりやすさ、にあると思う。

 

「♪見えない自由が欲しくて」

「♪見えない銃を撃ちまくる」

 

「♪どんな記念日なんかより」

「♪どんな記念碑なんかより」

 ダジャレ一歩手前の*1、韻を踏んだ歌詞と、

 

 

どんなことがあっても、

たとえ言葉のアクセントがおかしくなろうとも

1拍めにアクセントを置くことに執念を燃やすそのタテノリ。

 

「♪マンチックなほぞらに なたを抱きしめいたい」

「♪なみ風に吹かながら ュールな夢を見いたい」

 音だけ聞くと

「あなたを抱きしめ、停滞」

「シュールな夢を見、停滞」

になってしまうが、お構いなしだ。

ガンガン乗って突き進む。

 

 

 

そんなわかりやすさとは正反対に

その歌詞は意外に難解だ。

 

「♪ここは天国じゃないんだ かといって地獄でもない」

「♪いい奴ばかりじゃないけど 悪いやつばかりでもない」

「♪聖者になんかなれないよ だけど生きている方がいい」

世の中すべて、表と裏、善と悪、陰と陽をすべて併せ持っている、

きれいごとばかりではない、

ということを言っているのはなんとなくわかる。

 

 

「♪弱い者たちが夕暮れ さらに弱いものを叩く」

弱いものは最終的には、自分よりも弱いものを見つけて、いじめるのが常。

 

「♪その音が響き渡れば ブルースは加速していく」

そんな心の弱さのよりどころに、音楽がある。

 

「♪だから僕は歌うんだよ 精一杯でかい声で」

 

 

ブルーハーツは『人にやさしく』(1988年)でも

同じように歌っている。

「♪僕はいつでも 歌を歌うときは

     マイクロフォンの中から  ガンバレって言っている」

弱い者たちへの応援歌、なのだろうか。

 

 

ただ、一つ言えることは、

Train-列車は、だれか一人だけが先に進むことはできない。

乗っているすべての人が、同じ場所に、同じ時間に到達する。

 

「いい奴」も、「悪い奴」も、「いやらしさ」も、「きたならしさ」も

ごちゃまぜに混載して、走っていく。

 

 

さあ目的地は栄光だ。

 

だけどゴールがない片道切符っぽい*2

 

乗る?

 

 

名曲・聴きドコロ★マニアックス

歌詞カードでは、

「Train-Train 走ってゆけ」となっているが、

ボーカルの甲本ヒロトは明らかに「走っていく」と歌っている。

コーラスはというと、

「走っていく」と歌っている部分もあるが、

大半は「走ってゆけ」と歌っているようだ。

 

もしもこれがワザとだとすると、

みんなで栄光に向かって進もう、と訴える伝道師役が甲本で、

その他大勢は、走れ走れと祀り上げて

はやし立てていることになる。

 

 

いや、

たぶん考えすぎだ。

 

 

意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

「見えない自由が欲しくて 見えない銃を撃ちまくる 本当の声を聴かせておくれよ」

漠然とした何かがほしくて、

定まらない行動を繰り返している。

いったい、本当は何が欲しいのか。

(たぶんみんな、それすらもわかっていないんだ!)

 

 

 

 

amazonで現在入手可能な収録CD 1曲目*3/視聴可能
TRAIN-TRAIN

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iTunes / 視聴も可能
TRAIN-TRAIN

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data

Train-Train/無言電話のブルースシングルジャケット/amazonより

作詞・作曲 真島昌利、編曲 The Blue Hearts

1988年(昭和63年)11月23日、メルダックより発売

 

歌詞はうたまっぷへ 

THE BLUE HEARTS/歌詞:TRAIN-TRAIN/うたまっぷ歌詞無料検索

 

曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい

TRAIN-TRAIN - Wikipedia

 

オリコン最高位5位(年間29位/1989年)

脚注

*1:もしくはダジャレをも超越した

*2:走っていく、どこまでも、だからね

*3:これは出だしが少しだけ異なるアルバムバージョン