日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見による日本100名曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『未来予想図II』 ドリームズ・カム・トゥルー ~ シンプルで強い夢は、きっとかなう。

あらかじめ回数を決めた、ポンピングブレーキ*1はやめましょう。
とっても危ないことこの上ない。
 
「♪ブレーキランプ5回点滅 ア・イ・シ・テ・ルのサイン」
 
かくいう自分も、若かりし頃に(恥ずかしながら)何回か実行したことがある。が、
去り際にやっても相手の反応を知ることはできないので
これはただのミーハーな自己満足でしかない。
 
しかも世代的な問題により、
歌が流行っていた時分ではなく、遥か後年にやっているため
間違いなく通じていなかったものと思われる。

というよりも通じてたら、それはそれで大変恥ずかしい。
通じないとわかっているからこそ実行できるのであって、
もしバレていたら、次回合わせる顔がない。
なんという矛盾に満ちた無駄行為だろう!

未来予想図II アルバムジャケット/amazonより
未来予想図II

未来予想図II

 
  • 作詞・作曲 吉田美和、編曲 中村正人
  • >1989年(平成元年)11月22日、アルバム「Love Goes On ...」に収録
  • 歌詞はうたまっぷへ:未来予想図II Dreams Come True 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
  • 曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい:LOVE GOES ON… - Wikipedia

  • 吉田美和のゴージャスなボーカルに比べ、サウンドは案外チープなことに驚く。
    これがこの時代の音、ということもあるのだろうが、
    うちにあるしょぼいお遊びキーボードと同じような音が、随所にみられる。
     
    ここで聴けるドラムスやストリングスは、
    おそらく打ち込みによるプログラム音だろうが、
    終盤のドラム音など、適当に音を鳴らして遊んでいるかのようだ。
     
    ボーカルとベース、キーボードの3人編成という
    このバンドの制約もあるのだろうが、意外である。
    だけどよくよく気にして聴かないと
    そんなことは微塵も感じない。
     
    つくづく、うたの良し悪しというのは
    音質や音色ではなく、
    メロディーとボーカルによって左右されるのだなと
    改めて思う次第。
     
     
     
    夢はかなう、
    という名前のバンドが奏でる未来予想図。
     
    「♪ほら思った通りにかなえられてく」
     
    思った通り、なんて
    ほんとだったら出来すぎだけど、
    そんな夢見るのも、アリかなと。
     
     
     

    名曲・聴きドコロ★マニアックス

    何故2(two)なのか。
    「続」でも「新」でもなく2。
     
    歌の世界では、なぜか「2」だけが知られているものが目に付く。
    この『未来予想図II』をはじめ、
    『プレイバック part2』(山口百恵/1978年/ by
    『もしかしてpart2』(小林幸子・美樹克彦/1980年/ by
    マツケンサンバII』(松平健/1994年/ by
    などなど。
     
    これが成り立つ理由は、歌の続編というものの多くが、
    話の続きというよりは、同じモチーフで作られた歌、
    という側面が強く、連続性が希薄なせいだろう。
    「1」を知らなくても成立するため、
    「2」だけが知られた曲というのが存在してしまう。
    「3」だけで知られた曲は、知らないなぁ。
    『3年目の浮気』(ヒロシ&キーボー/1982年/試聴はこの先から)くらいか。
    (これは違う)
     
    だけどなぜ数字。「○○の巻」でいいじゃないか。
    3とか4とか続ける気だったのか。
    今のところ14章までで作られている
    『ロード』(The 虎舞竜/1993年/ by)じゃあるまいし。





    意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

    「卒業してから もう3度目の春」
    未来予想図(part1)でバイクでの送り迎えだったのが、3年後には車に変わっていることから、
    「卒業」は少なくとも中学ではなく、高校以上の卒業を指していると思われる。
    学年をダブっていたり、無免で運転していたのでなければ、
    バイクは16歳以上、自動車は18歳以上のため。
    いやしかし、よく考えると相手の男は年上という可能性もあるよな。
     
     
    「今はルーフからの星を見ながら走ってる」
    ルーフは屋根の意味。頭上に星を見るのは
    オープンカーか、サンルーフか。
    どっちにしてもバブル期の若者らしい車だね。
     
     
     「未来予想図」
    なんか、言葉の響きからすると人生設計のようなイメージが沸く。
    何歳に結婚して子供は何人で、マイホームが、、、
    という俗っぽい設計図ではないところがミソ。
    それは『あなた』(小坂明子/1973年/試聴はこの先から)の世界だ。
     
    ドリカムの未来予想図は非常にシンプルで、
    「ずっとあなたと寄り添っていきたい」(未来予想図)
    「何年たってもこうして変わらぬ気持ちで」(未来予想図II
    そう、これがいいんだよ。




    現在入手可能な収録CD/視聴可能
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    ※該当曲を聴ける保証はありません。




    脚注

    *1:本来は急ブレーキによるタイヤロックを回避する技法。現在は自動にポンピングブレーキを行うABSが主流