日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『夏の日の1993』 class ~ 時代の粋を集めたバカップルの一発曲

よくぞ名付けたり、『夏の日の1993

これで1993年の夏のヒット曲でなければ

嘘を通り越してペテンである。

 

リアルタイムの年を冠した曲はいくつかあれど*1

実際は歌詞に登場しない記念碑的タイトルがほとんどで、

そのままズバリをメインの歌詞に据えてヒットした曲は

ほかにあまり記憶にない。

無理に挙げれば『紀元二千六百年』*2(軍歌/1940年/ by)くらいか。

 

 

まるで時代を示す一里塚のように、

露頭する地層の一枚に明確な痕跡をつけるテフラのように*3

この時代が、具体的に何年のことだったかを明確に示してくれる。

 

また、個人的には英語での西暦の読み方を

間違って覚えるきっかけになってしまった曲でもある。

本来は nineteen ninety-three と読むのが正しいようだが、

この歌では、nineteen nine three と歌っている。

これで覚えてしまって、もう直らない。あちゃー。

 

夏の日の1993 シングルジャケット/amazonより
夏の日の1993(Single Version)

夏の日の1993(Single Version)

  • class
  • J-Pop
  • ¥200
 
  • 作詞 松本一起、作曲 佐藤健、編曲 十川知司
  • 1993年(平成5年)4月21日、アポロンより発売
  • オリコン最高位3位(年間15位/1993年)
  • 歌詞はうたまっぷへ:夏の日の1993 class 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
  • 曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい:夏の日の1993 - Wikipedia
  •  

    同じく個人的には、数少ない(というよりもほぼ唯一)

    ヒットチャートをリアルタイムに経験した時代・瞬間で、

    気の乗らない合宿で館詰*4になっていたときに、

    誰の計らいか、なぜか有線がずっと掛かっていた。

     

    ちなみに同時期に優先でパワープレイされていたうち、

    島唄』(The BOOM by)、『エロティカ・セブン』(サザンオールスターズ by)、『夏を待ちきれなくて』(TUBE/ by)、『Get Along Together』(山根康広 by)、『裸足の女神』(B'z/ by)

    などがかなり念入りに印象に刷り込まれている。

    つらいばかりで決していい思い出の合宿では無かったが

    リアルタイムの記憶と結びついた曲というのは印象が強い。

    まさに想い出フィルター5割増しである。

     

    上記すべて選びたいところをグッとこらえて、

    なぜか『夏の日の1993』を選んでしまった。

     

    ひとつくらい、こんな理由で選んだ曲が入るのも

    いいんじゃないかなと開き直る。

     

     

    サウンドは良いんだよ?

    声はちょっとおっさん臭くなりそうなとこあるけど。

     

     

    名曲・聴きドコロ★マニアックス

    歌詞を眺めれば、なんとまあチャラい内容で、 

    今まで何とも思っていなかった女性に、 

    水着姿とそのプロポーションを見せられて

    思わず恋に落ちてしまった、

    という、

    今であれば、めんどくさい女性軍(大失礼)と、

    変に生真面目な有識者層に、

    非難ゴーゴー浴びそうな内容がヒドい。

     

     

    「♪普通の女と思っていた」

    「♪僕には合わない人だと思った」

    くせに、

    プールに誘われたんだろうね、彼女に。

    たぶん普段はこんなの相手にしねーよ的な、地味めの女。

     

    ところが勝負水着を見せられて、大方針転換。

    「♪まるで別人のプローポション Ah 水際のエンジェル」

    「♪服の上からは計れないね Ah 色っぽいチャーミング」

     ときて

    「♪LOVE人違い Oh そうじゃないよ」

    「♪いきなり恋してしまったよ 夏の日のきみに」

     

    スケベ心まるだしの上に、妙に片言の簡単な英語を

    取り交ぜるものだから、異常にバカっぽい。

    気取って英語で言っちゃった年号も、読み方間違えてるし。

     

     

    時代か。

     

    「♪我はエロティカー、 セブン セブン セブン セブン」

    なんてのが流行っていた時代だからね。しょうがない。

     

    若者みんな、精神年齢中高生バカ、みたいな時代だったんだろうな。

    別にうらやましくはないが、実に楽しそうだ。

     

    歌詞の内容のヒドさに目くじら立てて怒ることないよ。

    よくみてごらん。

    主人公たち、男も女も、

    バカなだけだもの。

     

    意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

    「ミステリアスにso tight」

    神秘的にキマっている、くらいの意味か。

    謎めいて大変窮屈、という意味ではない。

     

     

    「僕の視線を避けるようにいたね 意識してしまう」

    狙って水着になっておいて、恥じらうようなそぶりを見せる。

    男がガン見していたのかもしれないが、

    嫌だったら「避けるように」ではなく「逃げて」いたはずなので、

    あくまでフリだろう。

    男女の駆け引きとしてはどうなんだろう。直接的すぎないか。

     

     

    「スキャンダラスにSay Love」

    おそらく、ちょっとイケナイ感じに愛し合おう、

    ということが言いたいのだろうが

    悪評をたれるように好きって言おう。という意味になっている。

    馬鹿丸出し。

     

     

     

     

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    Mellow Prism

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    脚注

    *1:カルメン'77』(ピンク・レディー/1977年/ by)、『十戒(1984)』(中森明菜1984年/ by)、『1986年のマリリン』(本田美奈子/1986年/ by)、『LOVE2000』(hitomi/2000年/ by)などなど

    *2:神話上の神武天皇即位を元年とした「皇紀」による年号

    *3:広範囲に降り積もった火山灰が、地層の年代を特定づける基準になる。・・・マニアックな例えは例えにならないのでやめましょう。

    *4:カンヅメ。ひとところに押し込めて、集中的に物事に当たらせること。「缶詰」は本来誤記だが、比喩的表現として定着してしまった。