読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介

『夏の日の1993』 class ~ 時代の粋を集めたバカップルの一発曲

1991~1995

好くぞ名付けたり、『夏の日の1993

これで1993年の夏のヒット曲でなければ

嘘を通り越してペテンである。

 

リアルタイムの年を冠した曲はいくつかあれど*1

実際は歌詞に登場しない記念碑的タイトルがほとんどで、

そのままズバリをメインの歌詞に据えてヒットした曲は

ほかにあまり記憶にない。

無理に挙げれば『紀元二千六百年』*2(軍歌/1940年)くらいか。

 

 

まるで時代を示す一里塚のように、

露頭する地層の一枚に明確な痕跡をつけるテフラのように*3

この時代が、具体的に何年のことだったかを明確に示してくれる。

 

また、個人的には英語での西暦の読み方を

間違って覚えるきっかけになってしまった曲でもある。

本来は nineteen ninety-three と読むのが正しいようだが、

この歌では、nineteen nine three と歌っている。

これで覚えてしまって、もう直らない。あちゃー。

 

 

 

同じく個人的には、数少ない(というよりもほぼ唯一)

ヒットチャートをリアルタイムに経験した時代・瞬間で、

気の乗らない合宿で館詰*4になっていたときに、

誰の計らいか、なぜか有線がずっと掛かっていた。

 

ちなみに同時期に優先でパワープレイされていたうち、

島唄』(The BOOM)、『エロティカ・セブン』(サザンオールスターズ)、『夏を待ちきれなくて』(TUBE)、『Get Along Together』(山根康広)、『裸足の女神』(B'z)

などが印象に残っている。

つらいばかりで決していい思い出の合宿では無かったが

リアルタイムの記憶と結びついた曲というのは印象が強い。

まさに想い出フィルター5割増しである。

 

上記すべて選びたいところをグッとこらえて、

なぜか『夏の日の1993』を選んでしまった。

 

ひとつくらい、こんな理由で選んだ曲が入るのも

いいんじゃないかなと開き直る。

 

 

サウンドは良いんだよ?

声はちょっとおっさん臭くなりそうなとこあるけど。

 

 

名曲・聴きドコロ★マニアックス

歌詞を眺めれば、なんとまあチャラい内容で、 

今まで何とも思っていなかった女性に、 

水着姿とそのプロポーションを見せられて

思わず恋に落ちてしまった、

という、

今であれば、めんどくさい女性軍(大失礼)と、

変に生真面目な有識者層に、

非難ゴーゴー浴びそうな内容がヒドい。

 

 

「♪普通の女と思っていた」

「♪僕には合わない人だと思った」

くせに、

プールに誘われたんだろうね、彼女に。

たぶん普段はこんなの相手にしねーよ的な、地味めの女。

 

ところが勝負水着を見せられて、大方針転換。

「♪まるで別人のプローポション Ah 水際のエンジェル」

「♪服の上からは計れないね Ah 色っぽいチャーミング」

 ときて

「♪LOVE人違い Oh そうじゃないよ」

「♪いきなり恋してしまったよ 夏の日のきみに」

 

スケベ心まるだしの上に、妙に片言の簡単な英語を

取り交ぜるものだから、異常にバカっぽい。

気取って英語で言っちゃった年号も、読み方間違えてるし。

 

 

時代か。

 

「♪我はエロティカー、 セブン セブン セブン セブン」

なんてのが流行っていた時代だからね。しょうがない。

 

若者みんな、精神年齢中高生バカ、みたいな時代だったんだろうな。

別にうらやましくはないが、実に楽しそうだ。

 

歌詞の内容のヒドさに目くじら立てて怒ることないよ。

よくみてごらん。

主人公たち、男も女も、

バカなだけだもの。

 

意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

「ミステリアスにso tight」

神秘的にキマっている、くらいの意味か。

謎めいて大変窮屈、という意味ではない。

 

 

「僕の視線を避けるようにいたね 意識してしまう」

狙って水着になっておいて、恥じらうようなそぶりを見せる。

男がガン見していたのかもしれないが、

嫌だったら「避けるように」ではなく「逃げて」いたはずなので、

あくまでフリだろう。

男女の駆け引きとしてはどうなんだろう。直接的すぎないか。

 

 

「スキャンダラスにSay Love」

おそらく、ちょっとイケナイ感じに愛し合おう、

ということが言いたいのだろうが

悪評をたれるように好きって言おう。という意味になっている。

馬鹿丸出し。

 

 

 

 

amazonで現在入手可能な収録CD 2曲目/視聴可能
プレミアム・ベスト class

プレミアム・ベスト class

 

 

iTunes / 視聴も可能
夏の日の1993(Single Version)

夏の日の1993(Single Version)

  • class
  • J-Pop
  • ¥200

 

data

夏の日の1993シングルジャケット/amazonより

作詞 松本一起、作曲 佐藤健、編曲 十川知司

1993年(平成5年)4月21日、アポロンより発売

 

歌詞はうたまっぷ

class/歌詞:夏の日の1993/うたまっぷ歌詞無料検索

 

曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい

夏の日の1993 - Wikipedia

 

オリコン最高位3位(年間15位/1993年)

脚注

*1:カルメン'77』(ピンク・レディー/1977年)、『十戒(1984)』(中森明菜/1984年)、『1986年のマリリン』(本田美奈子/1986年)、『LOVE2000』(hitomi/2000年)などなど

*2:神話上の神武天皇即位を元年とした「皇紀」による年号

*3:広範囲に降り積もった火山灰が、地層の年代を特定づける基準になる。・・・マニアックな例えは例えにならないのでやめましょう。

*4:カンヅメ。ひとところに押し込めて、集中的に物事に当たらせること。「缶詰」は本来誤記だが、比喩的表現として定着してしまった。