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日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介

『歩いて帰ろう』 斉藤和義 ~ レールからの脱却へのささやかな第一歩

1991~1995

歌詞を見ると案外愚痴っぽいのに、

なんだかとってもハッピーなうた。

 

みんなでワイワイと適当な楽器を持ち寄って、

せーので演奏してみるだけで、たぶんきっと

下手なりにもみんなハッピーになれる。

 

タンバリンをシャリシャリ鳴らしているだけでもいい。

曲の終わりに「シャララララララララ・・・シャン!」と

決めるだけで気持ちいいこと請け合いだ。

 

 

何せこの曲、2つのフェーズしかない。

「♪走る街を見下ろして のんびり雲が泳いでく」から始まる10小節と

「♪嘘でごまかして 過ごしてしまえば」から始まる8小節の

2つだけで構成されている。

前奏も間奏も歌がないだけで全く同じ。

 

なんてシンプルなんだろう!

 

 

 

ちょっとひねくれて、スネたような部分もある歌詞だけれど、

いたって前向きに聞こえる。

 

自分で変えていかなければ、毎日同じことの繰り返し。

思い切ったことをやる気はないけれど、

とりあえず今日は、歩いて帰ってみよう!

そんな内容。

 

そんでもって、

「今日から」ではなく、「今日は」というのがポイント。

思い切ってチェンジしてみる前に、思い付きでとりあえず行動。

ほんの些細なことだけれど、いつもと違ったことをしてみるのって

ちょっとした冒険だし、何かのきっかけになるかもしれない。

 

「♪だから歩いて帰ろう」

「♪今日は歩いて帰ろう」

「♪僕は歩いて帰ろう」

「♪今日は歩いて帰ろう」

 

バカなことをやる言い訳を、

声高らかに宣言しているかのようだ。

 

 

走る街と、泳ぐ雲

この対比からして何ともすがすがしいじゃないか。

 

 

 

名曲・聴きドコロ★マニアックス

本文でも述べた通り、いたってシンプルなこの曲。

構成楽器もシンプルだ。

 

ディストーションのかかったギターと、

ドラム、ベース、オルガンがメインで

小手先のテクニックなんかなくてもいい、

というような潔さがいい。

 

あとはピアノやタンバリン、

サブのギターとコーラスが花を添える。

シンプルさが実にいいね。

 

 

意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

走る街

のんびり雲が泳いで

急ぐ人

寄り道

置いてかれる

すぐに

過ごして

朝が来る

歩いて

風が吹く

いつも

 

緩急の言葉を抜き出しただけで、これだけある。

重複している部分も抜き出せばこれの倍はある。

 

 

せかせかした時間と、それに流される主人公。

のんびりとした時間へのあこがれと、

置いて行かれることへの不安。

それだけで構成されているといってよいのかも。

 

 

amazonで現在入手可能な収録CD 4曲目/視聴可能
黒盤

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iTunes / 視聴も可能
歩いて帰ろう

歩いて帰ろう

 

 

data

シングルジャケット/駿河屋より

作詞・作曲 斉藤和義、編曲 松尾一彦

1994年(平成6年)6月1日、ファンハウスより発売

 

歌詞はうたまっぷ

斉藤和義/歌詞:歩いて帰ろう/うたまっぷ歌詞無料検索

 

曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい

歩いて帰ろう - Wikipedia

 

オリコン最高位60位

脚注