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日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介

『Love Phantom』 B'z ~ 自分の作り出した亡霊に振り回され自暴自棄になるお話

B'zの松本孝弘というギタリストは、

自分で作曲とアレンジを行っていて、

かなりのテクニックを誇示しているクセに、

なぜか、一歩引いている印象を受ける。

 

自己顕示が少ないんじゃないかと。

わかる人にだけわかってもらえれば、OK。

少なくともレコードでは、そういう印象を受ける。

 

Love Phantom』でも、最初に爆音から駆け上がるような

ギターを響かせたと思うと、あっという間に

ほかの音に吸い込まれて背後にそっと引っ込んでしまう。

 

そして、稲葉浩志のボーカルが始まると、

後ろの方でギュインギュインと

ギターをうならせてはいるものの、主役になろうとはせず、

全体を見渡せる位置から俯瞰して引き立て役に徹している。

 

実は、このあたりのバランス加減が、

変にマニアックなロックにならずに

万人受けしている要因なのではないかと思う次第。

*1

 

 

1分以上ある長い長いイントロや、

多くのゲストによる朗読(ラップ?)など、凝りに凝った展開が印象的。

曲の構成がシンプルな分、アレンジをいろいろと

やってみた結果なのだろう。

 

おそらく、オペラや映画音楽のような

イメージから出発しているのだろうが、

ディスコサウンドっぽい音の作りが、どちらかというと

ゲームミュージックのように聞こえてしまう。

時代の音のせいなんだろうか。

 

 

さて歌詞の方に目を向けてみよう。

 

概要を大雑把にいえば、

恋人に捨てられて自暴自棄になった男、

相手に理想を求めすぎて、

逃げられてしまった男の哀歌だ。

 

彼女の幻影の声に対して、必死にすがろうと

弁明する男の叫びだ。

 

 

「You must know what I am.

I must tell you what I’ve been loving.

I’m nothing, lifeless, soulless.

Cause I’m “LOVE PHANTOM”.」

 

これはイントロ中のセリフ。男の声だから解りにくいけど、

主人公が作り上げた女性の理想(幻想)の怪物が、

喋っているものと思われる。

 

きっとオマエもわかっているハズ。

ワタシが何を愛していたか、オマエに伝えなければならない。

ワタシは存在も、命も、魂もない

なぜなら、ワタシはオマエが作り出した

愛の幻影、なのだから。

 

 

中盤では、女性の声で突然

「そして私は潰される」

ホラー映画みたいで、おっかない。

 

 

最後には、ほとんど聞き取れないが

こうつぶやいているらしい。

やはり相手の女性*2のセリフだ。

 

「幻をいつも愛してる 何もわからずに

Can you hear the sound it's my soul?

I will give you anything, anything you want」

 

アナタはワタシのことを何も知らずに、

ただワタシの幻を愛している。

ワタシの本当の声がきこえていますか。

ワタシは、アナタが求める何も

叶えてあげることはできない。

 

 

これらのポイントを抑えて、もう一度通して聴いてみよう。

うろたえる男の依存っぷりが、もうみっともないんだから。

 

 

 

名曲・聴きドコロ★マニアックス

常々感じていることがが、特にこの頃の稲葉は、

エアロスミス*3スティーヴン・タイラーのようだ。

「♪君はいないから」のあとの「Aha」なんてあたりは

まるでモノマネのようだ。

 

毎度のことながら、だから何?

というお話でした。以上。

 

意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

「途中の人はいいね」

終わっていない人をうらやむ言葉。

自分の恋が終わってしまったために、

何かに夢中になっている人を羨んでいるのだろう

 

 

「少しのズレも許さないセコい人間になっちゃったよ」

自分に合わせてもらわないと怒る人、いるよね。

相手に期待しすぎて、理想を求めすぎて

うまくいかなくなった模様。

 

 

「Yin & Yan」

これはもともと中国語を英語表記にしたものなので、

日本人には漢字で書いたほうがなじみの言葉になる。

「陰&陽」

陰と陽、表と裏、光と影だ。

男女は表裏一体ということを言いたいのだろう。

 

背中合わせにするつもりが、相手にのしかかり潰してしまったらしい。

 

しかしどーも、反省している感じはしないね、

この主人公は。

 

 

amazonで現在入手可能な収録CD 8曲目
LOOSE

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iTunes / 視聴も可能
LOVE PHANTOM

LOVE PHANTOM

  • B'z
  • ロック
  • ¥250

 

 

data

LOVE PHANTOMシングルジャケット/amazonより

作詞 稲葉浩志、作曲・編曲 松本孝弘

1995年(平成7年)10月11日、ビーイングより発売

 

歌詞はうたまっぷ

B'z/歌詞:LOVE PHANTOM/うたまっぷ歌詞無料検索

 

曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい

LOVE PHANTOM - Wikipedia

 

オリコン最高位1位(年間10位/1995年)

脚注

*1:対極にあるのがアルフィー高見沢俊彦で、

どんな曲調の曲でも、ピロピロギュインギュインいわす

ギターソロを唐突にブチ込んでくる。

それはそれで潔く、おもわず、

イヨォ、待ってました高見沢、と歌舞伎のような掛け声でも

かけなきゃいけないんじゃないかと思ってしまう。

*2:もしくは、その幻影

*3:アメリカのロックバンド。TV番組・踊る!さんま御殿でかかる『Walk This Way』(1975年)や、映画・アルマゲドンの主題歌『I Don't Want To Miss A Thing』(1998年)などが知られている。聴いたことない奴は、黙ってアルバム「Get A Grip」を聴きたまえ