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日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介

『恋の予感』 安全地帯 ~ 恋に臆病な女は、キレイになる必要ないはずなのに。

1981~1985

 ブラームス交響曲第4番*1を彷彿とさせる

2音による構成が、何とも言えず物悲しい。

行間を読む、というか、

休符に込められた意味まで感じ取るように

求めてくるようだ。

 

なぜ・・・なぜ?

 

第三者による問いかけのようにも見えるが、

おそらくは、自らへの問いかけだろう。

「♪なぜ、あなたは、キレイに、なりたい、の?」

 

メイクの最中にふと我に返り、鏡に映った自らに問いかける。

そして自嘲気味に、達観した物語が展開する。

 

「恋の予感」ときいて

ふつう思い浮かべるのは、

ウキウキ、だの

ワクワク、だの

そういった前向きなハッピーな予感だが、

ここでの「恋の予感」は、

予感だけで終わってしまい、

咲きもしなければ実りもしない恋のこと。

 

恋はいつでも

「♪躍らせるだけ」

「♪駆けぬけるだけ」

「♪惑わせるだけ」

「♪流されるだけ」

「♪見せられるだけ」

 

 諦めの心が、「あなた」に

「♪好きだ」という勇気を与えてくれない。

 

失恋すらしない。始まってもいないから。

予感だけで、焦がれてもいない。

 

未知ゆえの臆病か、

恋を知っているがゆえの臆病か。

 

「♪誰かを待っても どんなに待っても あなたは今夜も」

このあとの言葉が歌われないが、

「ひとり」、と続くのだろうか。

 

 

運命を待っていて始まる恋なんて

ないだろうに。

 

 「♪なぜ、あなたは、キレイに、なりたい、の?」

意味ないじゃん、と。

 

 

この歌、女性が歌うのが適しているように思う。

 

玉置浩二が歌っているせいで、

男が恋に臆病な女に(なかば失礼な言葉を交えて)

問いかけているように見えてしまうからね。

 

 

 

名曲・聴きドコロ★マニアックス

のちのS.E.N.S.の『海神』(1988年)にも通じる、

透き通ったシンセサイザー

こぼれるようなピアノの音が印象的。

 

間奏が惜しいな。

ここが単純なメロディーのおさらいじゃなくて

イントロやエンディングのような

ちょっと幻想的な感じになっていれば

なおよかったのに。

 

 

 

意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

「その目を誰もが見つめてくれないの?」

誰かが、ではなく、誰もが。

これでは、みんなに好かれたい女、

誰でもいい女、になってしまう。

「が」が余計なんだよね。意味よりも響きを優先させたのか。

 

 

 

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安全地帯III~抱きしめたい

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恋の予感

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  • 安全地帯
  • J-Pop
  • ¥250

 

 

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シングルジャケット/駿河屋より

作詞 井上陽水、作曲 玉置浩二、編曲 星勝

1984年(昭和59年)10月25日、キティレコードより発売

 

歌詞はうたまっぷ

安全地帯/歌詞:恋の予感/うたまっぷ歌詞無料検索

 

曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい

恋の予感 - Wikipedia

 

オリコン最高位3位(年間23位/1985年)

脚注

*1:第1楽章。自分の中で、すべての音楽のなかの5指に入ると声高らかに宣言したい名曲。いつかこの曲に歌詞をつけて歌にしてみたいものだ。できないけど。