日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『恋の予感』 安全地帯 ~ 恋に臆病な女は、キレイになる必要ないはずなのに。

ブラームス交響曲第4番*1を彷彿とさせる

2音による構成が、何とも言えず物悲しい。

行間を読む、というか、

休符に込められた意味までも、感じ取れと求めてくるようだ。

 

なぜ・・・なぜ?

 

第三者による問いかけのようにも見えるが、

おそらくは、自らへの問いかけだろう。

「♪なぜ、あなたは、キレイに、なりたい、の?」

 


シングルジャケット/駿河屋より
恋の予感

恋の予感

  • 安全地帯
  • J-Pop
  • ¥250
 
  • 作詞 井上陽水、作曲 玉置浩二、編曲 星勝
  • 1984年(昭和59年)10月25日、キティレコードより発売
  • オリコン最高位3位(年間23位/1985年)
  • 歌詞はうたまっぷへ:恋の予感 安全地帯 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
  • 曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい:恋の予感 - Wikipedia
  •  

     

    メイクの最中にふと我に返り、鏡に映った自らに問いかける。

    そして自嘲気味に、達観した物語が展開する。

     

    「恋の予感」ときいて、真っ先に思い浮かべるのは、

    ウキウキ、だの ワクワク、だの

    そういった前向きなハッピーな予感だが、

    ここでの「恋の予感」は、

    予感だけで終わってしまい、咲きもしなければ、実りもしない恋のこと。

     

    恋はいつでも

    「♪躍らせるだけ」

    「♪駆けぬけるだけ」

    「♪惑わせるだけ」

    「♪流されるだけ」

    「♪見せられるだけ」

     

    そんな諦めの心が、“あなた”に「♪好きだ」と口にする勇気を与えてくれない。

     

    失恋すらしない。始まってもいないから。

    予感だけで、焦がれてもいないから。

     

     

    未知ゆえの臆病か、恋を知っているがゆえの臆病か。

     

    「♪誰かを待っても どんなに待っても あなたは今夜も」

    このあとの言葉が歌われないが、「ひとり」と続くのだろうか。

     

     

    運命を待っていて始まる恋なんてないだろうに。

     

    「♪なぜ、あなたは、キレイに、なりたい、の?」

    意味ないじゃん、と。

     

     

    この歌、本来は女性が歌うのが適しているように思う。

     

    玉置浩二が歌っているせいで、

    男が恋に臆病な女に(なかば失礼な言葉を交えて)

    問いかけているように見えてしまうからね。

     

     

     

    名曲・聴きドコロ★マニアックス

    のちのS.E.N.S.の『海神』(1988年/試聴/停止 byiTunesからダウンロード)にも通じる、

    透き通ったシンセサイザー

    こぼれるようなピアノの音が印象的。

     

    それにしても、間奏が惜しいな。

    こんな単純なメロディーのおさらいじゃなくて

    イントロやエンディングのような

    ちょっと幻想的な感じになっていれば、なおよかったのに。

     

     

     

    意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

    「その目を誰もが見つめてくれないの?」

    誰かが、ではなく、誰もが。

    これでは、みんなに好かれたい女、

    誰でもいい女、になってしまう。

    「が」が余計なんだよね。意味よりも響きを優先させたのだろうか。

     

     

     

    amazonで現在入手可能な収録CD 5曲目/試聴可能

    安全地帯III~抱きしめたい

    安全地帯III~抱きしめたい

     

    脚注

    *1:第1楽章。すべての音楽のなかの5指に入ると声高らかに宣言したい大名曲。いつかこの曲に歌詞をつけて歌にしてみたいものだ。できないけど。試聴/停止 byiTunesからダウンロード