日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『My Revolution』 渡辺美里 ~ 明日のためにすべてのフラグを立てる超感覚

ようやくコツをつかんだ、

きっとそんな状況なんだろう。

 

「♪わかり始めたMy Revolution 明日を乱すことさ

   誰かに伝えたいよ My Tears, My Dreams 今すぐ!」

 

本人は何か決定的なポイントを掴んだつもりなんだろうが、

周りからすれば、何を言っているのかわからない。

その発見を誰かに伝えたくてうずうずしているみたいだけど、

「明日を乱すことさ!」

たぶんこれじゃあ、誰もわかってくれない。

 

 

要するに、本人だけがわかる感覚を得た、

というところまでで、理論に至っていないのだ。

今日「わかった」、のではなく、「わかり始めた」、

というのは、つまりはそういうことなんだよね。

 

 

My Revolution [Analog] シングルジャケット/amazonより
My Revolution

My Revolution

  • 渡辺 美里
  • J-Pop
  • ¥250
 
  • 作詞 川村真澄、作曲 小室哲哉、編曲 大村雅朗
  • 1986年(昭和61年)1月22日、EPICソニーより発売
  • オリコン最高位1位(年間5位/1986年)
  • 歌詞はうたまっぷへ:My Revolution 渡辺美里 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
  • 曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい:My Revolution - Wikipedia
  •  

     

    My Revolution」。直訳すると、私の革命。

    物の見方が180度転換するような発見や成長を得る手段が

    さきほどの「明日を乱すこと」だという。

     

    どうやらこの主人公、発見の喜びに

    相当ハイテンションになっているらしく

    表現が2段階くらいオーバーになっているらしい。

     

     

    明日を乱す

    予期せぬことが起こるように、すべてのフラグを立てておく

    ↓ 

    毎日に発見があるように、きっかけの種をまく

     

    こんなところだろうか。

     

     

     

    「♪ホームシックの恋人たちは ユーモアだけを信じている」

    これもまさに超感覚のたまもの。

    比喩表現がぶっ飛びすぎていて、ちんぷんかんぷんだ。

    ひらがなで書くとおもしろいな。ちんぷんかんぷん。

    漢字で書いてみよう、珍紛勘奮(←適当だけど何だかそれっぽい)

     

     

    「ホームシックの恋人たち」

    ホームシック

    家に帰りたがっている

    家に帰ろうとしている

     

     

    「ユーモアだけを信じている」

    ユーモアを信仰している

    笑いあえる愉快さを求めている

    微笑みを交わしている

     

     

    それを踏まえてここの一文を翻訳してみよう。

     

    恋人たちは、微笑みを交わし、

    それぞれ小走りに帰宅の途に就いた。

    分かれ道で手を振ると、いつものことながらキュンと来てしまう。

     

    お互い、相手をたった一人のかけがえのない存在と

    思えるって、何て心強いんだろう。

     

     

     

     

    いや、ぶっ飛びすぎててわからないから。

     

     

     

    名曲・聴きドコロ★マニアックス

    あれ?この曲、アレンジは小室哲哉ではなかったのね?

    思わずそんな感想が飛び出てしまう。

    だって、その後の小室のプロデュースの原点のような

    アレンジだもの。

     

    編曲は大村雅朗で、プロデュースは小坂洋二とクレジットされている。

    当時ペーペーだった小室が、細かいことに指示出しできたとも思えず、

    逆に、この頃に周囲から吸収したノウハウを、

    のちに生かしていったと考えるのが自然ではないだろうか。

     

     

    思わず曲に合わせて飛び出してしまいました。鼻歌が。

    と、いうような男性コーラス*1なんかもそう。

    これは、お笑い番組かぶせられるスタッフの笑い声と同じで

    無意識裡に一緒に口ずさむことを誘導してるんだよね。

     

    女性だったら、そのまま渡辺美里

    メロディーのキーにあわせて鼻歌を歌えばいいし、

    男性だったら、無理せずにオクターブ低い、

    男性コーラスにあわせて鼻歌を歌えばいい。

     

    はい。おもわず口ずさんでしまう曲の出来上がり。

     

    このあたり、個人的にはどうしても

    小室アレンジが好きになれないゆえんなんだけど、

    効果的なのは間違いない。

     

     

    そして、音がスカスカになりそうな楽器構成もかかわらず 

    ずっとリズムをとり続ける電子ピアノ以外は

    どの楽器も頑なに単音弾きを貫こうとし、

    長い音や和音で音に厚みを出すよりは、

    むしろ音色の違う楽器をオクターブ違いで重ね、

    短い音を縦横無尽に散りばめて、隙間を埋めているのがひとつの特徴。

     

    のちの小室サウンドは、きらびやかな割には

    音がスカスカで、打ち込み音の弊害がみられたりするのだけれど、

    My Revolution』のころは、打ち込み音と思いきや、

    実は結構生音のようで、人間の手による演奏であることで、

    微妙な揺らぎを得てスカスカな音になるのを回避している。

     

    だけど、後の小室サウンドと決定的に違うのは、

    芯の通った渡辺美里のボーカルだったりする。

     

     

     

    あ、いや、

    別に小室の悪口を書くつもりはないのよ?

     

     

     

    意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

    「さよなら Sweet Pain

    直訳すると甘い痛み。「切なさ」くらいの意味だろう。

    憂鬱な毎日に別れを告げる宣言から

    この曲はスタートする。

     

    非常階段 急ぐ靴音 眠る世界に響かせたい

    非常階段を靴音立てて駆けているということはつまり、

    非常事態だよね。

    眠ったような退屈な世界に非常事態を起こしたいと

    かなりに物騒な欲望だ。

     

    My Tears, My Dreams」「My Fears, My Dreams

    私の涙が私の夢。私の不安が私の夢。

    結構不安定でいらっしゃるらしい

     

     

     

    現在入手可能な収録CD/視聴可能
    Lovin’You

    Lovin’You

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    脚注

    *1:これも小室のコーラスだと信じていたが違うらしい。コーラスは楠木勇有行と木戸泰弘とクレジットされている。ちょっとびっくり