日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見による日本100名曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

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『少年時代』 井上陽水 ~ 憧れを覚えていますか。いいえ忘れたことにしました。

和製ボブ・ディラン、といえば吉田拓郎のことだが、 いやいや和製ディランであれば、むしろ 井上陽水のことだろう、と常々思っている。 どうやら自分の持つボブ・ディランのイメージと 世間の持つボブ・ディランのイメージに隔たりがあるらしい。 自分のイメージするディランといえば 偉大なる詩人先生、であり、 あの崩した歌い方はその次の特徴であるからだ。 シングルジャケット/amazonより 少年時代井上陽水J-Pop¥250provided courtesy of iTunes 作詞 井…

『真夏の果実』 サザンオールスターズ ~ 夢の中だけに残る、ゆきずりの恋物語

まず第一に、小林武史によるアレンジが秀逸。 トーンチャイム*1とハープの中間のような音の 静かなイントロから導かれる 桑田佳祐のつぶやくような歌い出しに、 切なさがあふれている。 ゴテゴテした装飾の一切ない、 シンプルアレンジの一本鎗で、 桑田のボーカルと、原由子のコーラスを引き立てている。 サザンの魅力は、この不世出な二人の異質なボーカルの 組み合わせにあると常々感じている。 だって、普通に考えるとおかしいもの。この組み合わせは。 しゃがれたダミ声の桑田と、コケティッシュな…

『未来予想図II』 ドリームズ・カム・トゥルー ~ シンプルで強い夢は、きっとかなう。

あらかじめ回数を決めた、ポンピングブレーキ*1はやめましょう。 とっても危ないことこの上ない。 「♪ブレーキランプ5回点滅 ア・イ・シ・テ・ルのサイン」 かくいう自分も、若かりし頃に(恥ずかしながら)何回か実行したことがある。が、 去り際にやっても相手の反応を知ることはできないので これはただのミーハーな自己満足でしかない。 しかも世代的な問題により、 歌が流行っていた時分ではなく、遥か後年にやっているため 間違いなく通じていなかったものと思われる。 というよりも通じてたら、…

『M』 プリンセス・プリンセス ~ 想いがブラックホール化している。立ち位置の問題か?

あらためて歌詞をみて初めて気づいたのだが、 別れた相手を想い出にできなくて苦しい、 という単純な歌とは、どうやら違うらしい。 彼に言われた別れの言葉が、 いつまでも頭の中でリフレインしていて、逃れられない。 だけどなぜか、愛しさを忘れることができない、 という内容の曲なのだと思い至った。 アルバムジャケット/amazonより https://itunes.apple.com/jp/album/m/id575487935?i=575487966&uo=4&at=1001l4PV…

『Train-Train』 ザ・ブルーハーツ ~ さまよえる羊たち応援団

ブルーハーツの最大の良さは ひとえにその、わかりやすさ、にあると思う。 「♪見えない自由が欲しくて」 「♪見えない銃を撃ちまくる」 「♪どんな記念日なんかより」 「♪どんな記念碑なんかより」 ダジャレ一歩手前の*1、韻を踏んだ歌詞と、 どんなことがあっても、 たとえ言葉のアクセントがおかしくなろうとも 1拍めにアクセントを置くことに執念を燃やすそのタテノリ。 「♪ロマンチックなほしぞらに あなたを抱きしめていたい」 「♪みなみ風に吹かれながら シュールな夢を見ていたい」 音だ…

『大きな玉ねぎの下で』 爆風スランプ ~ 純粋な少年が大人になる、通りゃんせ通りゃんせ

爆風スランプのボーカル、サンプラザ中野と云う御仁は つくづく不思議な歌い手で、 そもそも上手いのか下手なのかがよくわからない。 ・・・イヤ、もちろん上手ですよ? だけどなんて言うか、情緒の襞ひだというか、 そういうのをあまり感じさせない歌い方をしてくる*1。 平坦に歌うか、平坦に叫ぶ*2かどっちかという感じで、 この『大きな玉ねぎの下で』のような感傷的なバラードも 彼にかかれば、まるで他人ごとだ。 だけど、だけどそのブッキラボー加減が、 淡い恋心を砕かれた高校生*3の青い歌に…

『北ウイング』 中森明菜 ~ 鳴り響く不協和音は、破局の予感か

サビでは、力強く。 そしてそれ以外の部分では、囁くように。 遠い町に行ってしまう恋人に、 一緒に来て欲しいと言われたものの、一度は断ったのだろう。 しかし後悔と未練は募るばかりで断ち切れない。 すべてを捨てて、かつての恋人のもとへと旅立つ。 中森明菜の変幻自在のボーカルに歌われる 大まかな筋はそんな内容だが、 要所要所がルー化*1しているために要点がつかみにくい。 シングルジャケット/amazonより 北ウイング中森明菜J-Pop¥250provided courtesy o…

『探偵物語』 薬師丸ひろ子 ~ 連想ゲームの時間です。お題は「とまどい」

その詩といい、そのメロディといい、 かなり映像的な曲だと思う。 「♪あんなに激しい潮騒が あなたの後ろで黙り込む」 激しく波音を立てていた海が、 ひとりの人物を映しだした瞬間に、無音の世界に変わる。 「♪夢で叫んだように唇は動くけれど 言葉は風になる」 激しく何かを叫んでいるが、何を言っているのかは聴こえない。 聴こえるのは、ただ風の音だけ。 イメージがひしひしと沸いてくるが、 この曲が主題歌である肝心の映画の方は見たことないので、 実際にはどういうシーンで使われたのかは知ら…

『越冬つばめ』 森昌子 ~ 美しく唄うツバメ男は何にあらがうのか

おそらく一生のうちに一度も訊かれることは無いだろうが、 もしも、「演歌で最も美しい曲は」と問われたとしたら 迷わずにこの曲を選ぶ。 「♪ヒュールリー ヒュールリーララー」 森昌子のよく通る声による、寂しげなメロディが 実にキャッチ―で印象的。 このフレーズはツバメの啼き声として歌われているが、 実際つばめはこんな啼き方しない。*1 おそらく冬の風の音を、寂しげなつばめの啼き声と重ねているのだろう。 越冬つばめ。 夏にやってくる渡り鳥であり、本来冬にいないはずの 南に還りそびれ…

『め組のひと』 ラッツ&スター ~ べらんめえ女とそれを取り巻くナンパ男たち

浮かれたバブル期の到来を予感させるような ラテン風でトロピカルな曲調*1とは裏腹に、 「いなせだね」 「目元流し目」 「粋なこと」 「め組のひと」 「気もそぞろ」 と、やけに古風な言い回しが目に付く。 視線の力と妖しい魅力で、男たちを虜にしていく女を歌った歌だが、 その容姿を表現する言葉はほとんど出てこない。 「髪に飾った花」「細い腰」 という表現だけで、水着かどうかすらわからない。 シングルジャケット/amazonより め組のひとラッツ & スターJ-Pop¥250prov…

『冬のリヴィエラ』 森進一 ~ さわやかな森進一はお好きですか?

演歌とは何か、という問いの解のひとつに、 「演歌歌手が歌っているうた」という、 文字通り本末転倒しているくせに言い得て妙、な答えがある。 演歌というのは非常に厄介な分類で、 メロディーやリズムといった、音楽上の特徴から、 ジャンルを分けることが困難なのだ。 コブシを効かせている、とか、 感情を歌い上げる、とか、 そういう印象面での分類であると認識している。 そういった意味でも、「演歌歌手が歌ううた」という分類法が、 演歌にとって一番適切なジャンル定義となるのだろう。 しかし待…

『聖母たちのララバイ』 岩崎宏美 ~ この子守歌はテンションが高すぎて眠れやしない

どこまでも、上がっていく音階の歌唱。 どこまでも、ヒートアップしていく演奏。 歌いだしからクライマックスまで、 この歌唱と演奏の二つが 螺旋のように絡み合い上り詰めていく。 まさに圧巻。 ん~、あふれる思いが強すぎるのか うまく文章で表すことができない。 自分の中では5本の指に入るくらいの、屈指の名曲だと思っている*1。 しかし、「♪さぁ 眠りなさい~」とやさしく始まる割には 次第に歌い手がエキサイトしてしまって これではとてもじゃないが眠れない! シングルジャケット/ama…

『赤いスイートピー』 松田聖子 ~ 実は隠れ鉄道ソング

なんの気のてらいもない、純粋にメロディーのいい曲。 よって、よほど文章が巧みか、曲の構成に造詣が深くないと 文章を書く手掛かりが見つからない。 作曲者の呉田軽穂が実は松任谷由実の変名だった、 というような、ちょっと調べればわかる裏話を書いてもしょうがないので、 歌詞方面から、ほかのアプローチを試みてみる。 歌詞を見ていくと、この曲、実は隠れ鉄道ソングであることがわかる。 「♪春色の汽車に乗って海に」 「♪四月の雨に降られて 駅のベンチで二人」 「♪線路のわきの蕾は 赤いスイー…

『センチメンタル・ジャーニー』 松本伊代 ~ 短命を宿命づけられていた長寿曲

センチメンタル、という言葉の意味を 思わずはき違えてしまいそうになるこの曲、 歌詞の最中に自己紹介が入るという 画期的なチャレンジを施した曲でもある。 そしてチャレンジャーの最たる部分は 自らが、賞味期限を数か月に絞ってしまっているところだ。 「♪伊代はまだ 16だから」 1981年10月21日リリースのこの曲は、馬鹿正直に捉えれば、 松本伊代が17才になる翌1982年6月21日には、歌えなくなってしまう。 わずか8か月がこの曲のリミットだったはずだ。 発売日が誕生日と同じ2…

『お嫁サンバ』 郷ひろみ ~ 追っかけに追い越されてるんですけど。

ある種、持ちネタのひとつとして、 ことあるごとに郷ひろみがエピソードを披露しているうた。 メロディーが先にできていて、 あとからそれに合わせて歌詞が加えられるという いわゆる“曲先”*1の曲にあって、 先に聴いていたメロディーのよさに仕上がりを楽しみに待っていたら、 出来上がった歌詞のあまりのギャップに崩れ落ちた、という話。 だけど郷ひろみの歌って、もともとこういう少々ふざけた感じの、 もうちょっと良い表現を使えば、遊び心のある曲のイメージがあったので、 このエピソードの披露…

『ルビーの指環』 寺尾聰 ~ たぶん、1拍目はアンタッチャブルなのだろう

ひとつひとつの要素を見ていくと、 まったくと言っていいほど、いいところが見当たらない。 終始低い声でぼそぼそ歌うし、 単調で盛り上がりに欠けるし、 未練たらたらの失恋ソングだし、 歌い手のビジュアルもいまひとつパッとしないし。 だのに、なぜここまで、「いい歌」となって さらに、2か月以上にわたってオリコン1位という大ヒットになったのか? 正直永遠の謎だ。 シングルジャケット/amazonより ルビーの指環寺尾 聰ニューエイジ¥250provided courtesy of i…

『防人の詩』 さだまさし ~ エキサイティング・クエスチョンズ

まぁ、まずは落ち着け。 何があったか知らんけど、とにかく落ち着け。 どう どう。 「♪海は死にますか?!」 「♪山は死にますか?!」 「♪風はどうですか?!」 「♪海もそうですか?!」 「♪教えてください・・・」 まくしたてるように、終始問いを投げかけてくる。 その答えを得ることもなく。 同時期の、オフコースの『Yes-No』(1980年/※試聴環境がないようです by)も、 「♪君を抱いていいの? 好きになってもいいの? 心は今どこにあるの?」 ただひたすら問いを発する歌だ…

『舟唄』 八代亜紀 ~ ときどき無敵になればいい ♪チャンチャチャチャラー

こうやって、ただひとり 呑み屋でチビチビやっているだけで 歌になるのだから、演歌ってすごい。 「♪しみじみ飲めばしみじみと」 「♪ホロホロ飲めばホロホロと」 「♪ぽつぽつ飲めばぽつぽつと」 しかし、いずれも言葉としては意味不明だ。 「しみじみ・・・」はもう頭の中に固定された語句として 染みついてしまっているので、それほど違和感を感じないが、 しみじみ飲むってどういうことよ、と改めて思う。 しみじみ動く、とか、しみじみ立つ、 とかに違和感があるように 単純な所作の装飾にはあまり…

『異邦人』 久保田早紀 ~ タマゴが先か、ニワトリが先か。(いや、クボタサキだ)

ほんのつま先ほどの、 何とも表現できない違和感があった。 サブタイトルに「シルクロードのテーマ」と ついていたことを知ってからだと思う。 そのとおりイントロからの演奏は実に中東的だ。 終始演奏を引っ張っているストリングスもそれっぽいし、 ズンチャカチャッチャ、ズンチャカチャッチャ、というリズムや、 メロディーを追いかけて補完するようなクラリネットの旋律、 寂しげに掻き鳴るペルシャの琴*1などが エキゾチックにいろどりを添えている。 だのに、自分がこの曲に対して 元々おぼろげに…

『ビューティフル・ネーム』 ゴダイゴ ~ beautifulは、うつくしいではなく、すばらしいなんだ。

これは小学校か何かで習ったような覚えがある。 音楽の教科書ではなく、小さな歌本のような 副読書に載っていた気がする。 その時には、こんな絶妙にノリの良い歌だとは、思いもよらななかった。 オリジナルの『ビューティフル・ネーム』は 「♪きょうも こどもたちは ちいさな手を ひろぉげて」 「♪呼びかけよう なまぁえを すばらしい なまぁえを」 歌いだしを除いて、ことばの2文字目に拍子の頭(アクセント)がある。 これがまるで、いわゆるヨコ乗り、 裏拍にアクセントがあるような効果を生み…

『大都会』 クリスタル・キング ~ 底辺の現実にも、希望あふれる壮大な歌

最初に現れたきり、その後なかなか登場しないサビを待ちわびているうちに、 いつしかBメロのハーモニーの魅力の虜になってしまった。 ロングのカーリーヘアー、田中昌之と、 パンチパーマ+サングラスのムッシュ吉崎の ツインボーカルをメインに据えたバンド、 クリスタルキング。 そのビジュアルの異様さから、 アニメ「北斗の拳」の主題歌の話が来るなど 当時からほぼイロモノ扱いのバンドであった。 また、『大都会』のインパクトがあまりにも強すぎたせいで 一発屋のレッテルを貼られ、損な立ち位置に…

『いい日旅立ち』 山口百恵 ~ 豪華でドラマチックな、後ろ向きのうた

どうも、無視して通ることができない曲 というものがあるようだ。 深田久弥は、著書「日本百名山」の甲斐駒ケ岳の項において、 たとえ「10名山」に絞ったとしても 決して落とすことのない山としてその名を挙げている。 同じように、この曲も決して外すことはできない。 10名曲、、はチト言い過ぎかもしれないが。 シングルジャケット/amazonより いい日 旅立ち山口百恵J-Pop¥250provided courtesy of iTunes 作詞・作曲 谷村新司、編曲 川口真 1978…

『かもめが翔んだ日』 渡辺真知子 ~ よーいドンで始まる、全速力競争

聴いているこちらまで 指がつりそうになる。 ゆったりとしたイントロの 「♪か・も・め・が・と・ん・・・だー!!」 の号砲を合図に、すべての楽器が一気に疾走するのだ。 シングルジャケット/amazonより かもめが翔んだ日渡辺 真知子歌謡曲¥250provided courtesy of iTunes 作詞 伊藤アキラ、作曲 渡辺真知子、編曲 船山基紀 1978年(昭和53年)4月21日、CBSソニーより発売 オリコン最高位5位(年間20位/1978年) 歌詞はうたまっぷへ:か…

『UFO』 ピンク・レディー ~ ツッコミどころまで満載の、豪華幕の内弁当

はたして、この特徴だらけの歌を どこからツッコんだものか。 まずタイトルからしておかしい。 謎めいた恋人が実は宇宙人だった、というぶっ飛んだ設定だが なぜかタイトルは、UFO。 「宇宙人」とか「異星人」とかいうタイトルではなく、 『UFO』。 ・・・何故だ。 遠くはないが微妙にずれている・・気がする。 言葉の意味よりも、言葉の響きを優先させたのか。 シングルジャケット/amazonより UFOピンク・レディー歌謡曲¥250provided courtesy of iTunes…

『勝手にしやがれ』 沢田研二 ~ カッコつけるが女々しさ全開

…うです by ) 『Over』(Mr.Children/1994年) 『ウソツキ』(Something Else/2000年/※試聴環境がないようです by) 女の未練はというと、時によっては狂気じみたものにさえなって、 「♪着てはもらえぬセーターを 涙こらえて編んで」 いたりするから、もう大変怖い。 (『北の宿から』(都はるみ/1975年/※試聴環境がないようです by)) 「♪みちに倒れて誰かの名を 呼び続けたことはありますか」 (『わかれうた』(中島みゆき/1977年/…

『あずさ2号』 狩人 ~ 鉄道ファンとハモりフェチに永く愛されるマニアな歌

ハモりフェチにはたまらない。 「♪さよならはー いつまで経ってもー とても言えそぉにー ありませーんー」 いやぁ、ぞくぞくするねえ。 とんねるずの木梨憲武が、山本譲二と組んで 「憲三郎&ジョージ山本」というユニットをやっていた時に、 ジョークで「ライバルは狩人」と言っていたのも肯ける。*1 メロディーはしっかり一本で通っていながら、 それを壊さずに、しっかり自己主張しまくっているハモりパート*2が まったくもって琴線までもくすぐりまくってくれる。 アリスの堀内孝雄と谷村新司や…

『中央フリーウェイ』 荒井由実 ~ 無自覚のままに時代が散りばめられたうた

中央道を都心から八王子方面に向かって走っていて 頭をよぎったのは、やはりこの曲だった。 右手に競技場のようなものが見えたところで、ふとこの曲を思い出し、 ひょっとしてあれが競馬場だとすると、、 じゃあ左手に、、、この建物がビール工場? あ、SUNTORYって書いてある。やっぱ間違いない。 今まで、ここを高速バスで通ったことは何回かあったが、 基本的に片側の窓からの景色しか見えないバスと違い、 自分で運転する車窓からは、 「♪右に見える競馬場 左はビール工場」 のタイミング通り…

『落陽』 山田パンダ ~ 知る人ぞ知るパンダの足跡は、カリスマに踏み潰された

誰でも知っている、当然。 ・・と思っていたことが、 ふとした拍子に、実は誰も知らなかったことを知る、 なんてことが時々ある。 それはドラマだったり、漫画、ゲーム、映画、 ファッション、また子供時代の遊びに至るまで ありとあらゆるところに存在する。 自分の周りでは一大ムーブメントだったはずなのに、 後になって、ほかのコミュニティーで話題に出したところ、 まるでそんな存在自体がなかったかのような、 あっても「そういえば、そんなこともあった気がする」程度の 反応が返ってきて、正直ヘ…

『ペッパー警部』 ピンク・レディー ~ 過去記憶の捏造は、果たして曲による洗脳なのか

時々びっくりするのだけれど、 自分の記憶にある年代と、この記事を書くために調べて分かった年代に 結構なギャップがあることがある*1。 『ペッパー警部』 幼少のころにテレビで見た記憶があるために 事細かに覚えているのだと思っていたが、 どうやら世代的に、リアルタイムで見てはいないようだ。 テレビで懐かしの映像などを見ているうちに、 その強烈なインパクトとともに 刷り込まれてしまったものなのだろう。 wikipediaの記述を見て、そうそう、曲の最後、 「♪ペッパー警部よッ! ジ…

『なごり雪』 イルカ ~ まだ季節は春じゃない、旅立ちはもう少し先のはず

本当に、恋人もしくは恋人未満同士の別れのうた、なのだろうか? 本来男目線だった歌を、女性であるイルカがカバーして歌うことで、 その違和感はさらに深まってしまった。 おそらくは表題曲と同時に発表された、同じく伊勢正三作詞・作曲の 『22才の別れ』(かぐや姫/1974年/※試聴環境がないようです by)*1と シチュエーションを重ね見てしまっている影響も大きいのではないか思う。 青春最後の時期の恋人同士の 別れを歌った歌のように思われている節がある。 ・・・果たしてそうなのだろう…