日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見による日本100名曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

ブーム の検索結果:

『天使の誘惑』 黛ジュン ~ 80年代アイドルソングの予感

…巻き起こったカバー曲ブーム。 2匹目のドジョウを狙って、グループサウンズ時代を中心とした 古きよき時代のカバー曲が現れては消えていった。 そんな中、個人的に次はこれではないか、と密かに目していた*2のがこの表題曲。 歌詞とメロディーは残しつつ、リズムやアレンジを大胆に変えて歌えば、 「♪思い出は オレンジ色の雲の彼方に浮かんでいる」 というようなラブリーなフレーズや、 「♪砂浜で泣き真似すると 優しい声が流れてくる」 というような主人公の小悪魔的なフレーズと相まって そこそこ…

『道標ない旅』永井龍雲 ~ 空の向こうにあったはず。まだ見ぬ遥かなフロンティア

…より、それは一過性のブームだったのかもしれない。 ジャンルを表わす総称*1が名付けられなかったことが原因かもしれないが、 その多くは1970年代に集中しており、 やがて80年代の浮かれた雰囲気に埋没していってしまった。 大海原や大空の向こうにある世界へと、風や翼に乗って飛んでいく、 それは逃避行や自分探しのような側面を持ちつつも、 何のアテも、現実的な展望も全くないけれど、夢と希望を載せた人生という旅路。 この時代、そんな雄大なテーマの曲が、案外多かったのだ。 思いつくままに…

『ラズベリー・ドリーム』 レベッカ ~ フィーリングで演り、フィーリングで聴くべし

…ない。 日本にバンドブームを巻き起すひとつのきっかけになったという レベッカという、このバンドのサウンドこそが、 その後のロックのスタンダードな音になったというほうが正しいのかもしれない。 ところどころ英語交じりの歌詞も、いかにもという感じで、 今も脈々とJPOPに受け継がれているように、日本語と英語の境界は実にあやふやだ。 日本語だと思っていたら英語だったり、英語だと思っていたら日本語だったりする。 「♪今夜も月が見てるら」 どっかの方言にも聞こえる、この「ら」も、 たぶん…

『島唄』 ザ・ブーム ~ さとうきび畑、現代沖縄語訳

…まず最初に本場日本でブームを巻き起こし、お墨付きを得てから、 満を持して本国に持ち帰り一大ムーブメントに育て上げた。 そんな感じだろうか。 ・・・具体性がないのでかえって解りにくい例えになってしまった。 何か良い実例がないかいろいろと考えたが 、一向に思いつかない。 日本製中華料理である、カップラーメンが比較的近いかもしれないが、 最初に中国でブレイクしたわけではないので、チト違う。 そんな、ジャンル問わず前例がないような事態と考えてよいと思う。 ロックと琉球民謡の融合と、 …

『聖母たちのララバイ』 岩崎宏美 ~ この子守歌はテンションが高すぎて眠れやしない

…だって無くはない。 ブームが去ってもなお、裁判だけが延々と続く、 なんて事例も過去にいくらでも見受けられる。 そこを、訴訟人を共作者のひとりとしてクレジットすることで、 曲が売れるほど訴訟人にも利益になるように和解を成立させた。 敵対するのではなく、むしろ味方に引き入れて バックアップさせる道を選んだのだ。 もちろんこのことは、盗作を公に認めることとなるので 作者側の名誉は相当損なわれる。 しかし、『聖母たちのララバイ』という曲にとっては、 足を引っ張るものがなくなるので、 …

『赤いスイートピー』 松田聖子 ~ 実は隠れ鉄道ソング

…れにしても、アイドルブームの先鞭をつけた松田だが、 どうして後に続いたアイドル達は、 歌唱力を競うつもりもなく 歌がメタメタだったのか。とても不思議。 こののち、危なっかしいを通り越して 危険物のような歌唱のアイドル達が量産されていく。 風見しんご『僕、笑っちゃいます』(1983年/※試聴環境がないようです by)や、 新田恵利『冬のオペラグラス』(1986年/※試聴環境がないようです by)の雄姿を見よ! 意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み 「スイートピー」 見…

『想い出の渚』 ザ・ワイルドワンズ ~ 日本人の夏はノスタルジィでできている

…トルズの影響で、当時ブームとなった「グループサウンズ」だが、 その名称とは裏腹に、サウンドを倣ったものではなく、 「アイドルとしてのビートルズ」に倣った部分が多く 今聞いてみると、職業作家による楽曲を消化不良なアレンジで料理した、 「惜しい」曲が大変多い。 そんな中、この頃になってようやく、このワイルドワンズやフォーククルセダーズのような、 完成度の高い「バンド」が現れるようになった。*2 サウンド的には、まず12弦ギター*3によるイントロ、リフ、間奏が印象的に使われている。…

『誰か故郷を想はざる』 霧島昇 ~ まるで縦横無尽の格ゲーコマンド

…:【演芸番組】「漫才ブーム」と呼ばれていたものの名残がまだいくらか残っており、漫才や落語、手品などの舞台芸を集めた演芸場の延長線上のような番組が存在していた。 *3:【ダブルカセットのラジカセ】ラジオにプラスして、カセットのスロットを2台持つ録音再生機。カセットのダビング(今でいうコピー)を主目的とした機械だが、再生音を聞きながら録音開始・終了をタイミングよくボタンを押すことで行っていたため、冒頭が切れたり、いらない音が入ってしまったりと、なかなかのテクニックを要した。 *4…