日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見による日本100名曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

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『喝采』 ちあきなおみ ~ タイトルがいいよね。曲の最後に拍手が聞こえてきそう。

…場面変わって、帰途の駅での待合室の場面だろう。 どこからか流れてくる、自分の明るい恋の歌を耳にする主人公。 「♪たとえっば わたしっが 恋っを 恋をするっなぁら~」 (『四つのお願い』 ちあきなおみ/1970年/※試聴環境がないようです by※これはザ・ピーナッツによるカバー) なんかがそれっぽい。 人がうらやむような恋物語を手に入れた自分と、それと引き換えのように 一度捨てた本当の恋を、永遠に失くした自分が余計に対比されている。 鄙ひなびた街 ひなびた、という表現は、意味や…

『東京節』 添田さつき ~ 大正のリズムネタだよパイのパイのパイ!

…差点で右に折れ、東京駅に至るまでの、 近代的な建物が並ぶ景色が歌われる。 日比谷公園、帝国劇場、警視庁、馬場先門、海上ビルディング、東京駅。 日比谷通りの一区画向こうの建物である両議院や諸官省も登場するが、 当時であれば、通りに面する建物越しに、これらも普通に見えていたのだろう。 二番の歌詞では、今も昔も東京随一の観光地である、浅草界隈が歌われる。 現代でもお定まりのコースである、雷門を起点に参道をたどり、 浅草寺境内を左手に折れて国際通りに至るまでの、下町の風景。 雷門、仲…

『ミュージックアワー』 ポルノグラフィティ ~ ありそうでなかったリアルシミュレート

… で始まり、鉄道の各駅を歌う『鉄道唱歌』(試聴はこの先から)や、 「♪一番高木が塁に出て、二番谷木が送りバント…」 と、年代ごとに打者を変えつつも打線が進む『燃えよドラゴンズ』(試聴はこの先から) あたりが最も近いような気がして、だけどやっぱり違うことに気づく。 そういえば『燃えよドラゴンズ』という曲は、 作詞・作曲の山本正行(のちにタイムボカンシリーズの主題歌で知られるようになる)が、 ラジオ番組に投稿したデモテープがラジオにかけられ、 そこから火が付いたところから始まって…

『青いスタスィオン』河合その子 ~ 青色は、空の青さと青春。スタスィオンは若気の到りか。

…とStationで「駅」のことだとか。 どうやらフランス語らしい。 日本語発音にないカタカナ表記が、スカしていてなんとなく鼻につく。 当時は、アイドル曲としてこのタイトルでよかったんだろうけど、 パッと印象に残りにくく、その後ほかで目にする機会のない言葉は、 後世に残すという観点からするとマイナスだったのだと思う。 いくら、アイドルソングは使い捨てで残りにくい*1といっても 自分の周りに「どこかで聴いたことがある」以上の知識を持った人間がいなかったことや ITunesにも見当…

『One more time, One more chance』/山崎まさよし ~ 待ち人来たらず。だって待ち合わせていないので。

…たのは主人公の方。 駅の向かいのホームや、交差点、踏切など、そんな人が立ち止まるところ。 そんな日常の風景の中に、面影やシルエットが似た人を見つけては やっぱり違った。そもそも「♪こんなとこに居るはずもないのに」。と思いなおすのだ。 日常にいないということは、この地域ではなくもっと別の地域にいるということ。 「♪旅先の店、新聞の隅」であれば、もしかしたら音信を掴めるかもしれない、 とかすかな希望を寄せるが、砂漠の中に失くした砂粒を探すようなもの。 見つかるはずもない。 桜木町…

『駅』 竹内まりや ~ 別れても好きな人、にならなくて本当によかったと思う

… " title="駅 " class="itunes-embed-image"/>駅 中森明菜J-Pop¥250provided courtesy of iTunes これは中森明菜によるオリジナル。竹内のは実はセルフカバー。 作詞・作曲 竹内まりや、編曲 山下達郎 1987年(昭和62年)8月12日、アルバム「REQUEST」に収録 歌詞はうたまっぷへ:駅 竹内まりや 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索 曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい:駅 (曲) …

『津軽海峡・冬景色』 石川さゆり ~ もはや条件反射。津軽海峡行きは上野発。

…いてくる。 「♪青森駅は」とテンポが戻ったとおもったら、 それにづづく言葉のタメが利いてくる。これの繰り返し。 嫌味にならないギリギリのところでタメを利かせている。 これ以上タメちゃうともう聴いていられない。 絶妙。 名曲・聴きドコロ★マニアックス 津軽海峡を、船でも電車でも 渡ったことのある人ならわかると思うが 、 この曲が頭をよぎらないことが、まずない。 上野発ではないけれど、 雪の季節ではないけれど、 連絡船ではないけれど、 青森を発つときは、『津軽海峡・冬景色』を思い…

『高原列車は行く』 岡本敦郎 ~ 日本のフニクラ・フニクラ、というわけではないらしい

…デルとなったのは終着駅の先の沼尻温泉と、 そこから引湯する中ノ沢温泉と思われる。 観光バスのくだりが出てくるので、 列車でから乗り継いだ先の裏磐梯の湯かもしれない。 「夢見るような五色の湖」 本文中でも触れたように、裏磐梯の五色沼のことと思われる。 磐梯山の大爆発によってできた赤沼、青沼などの湖沼の総称。 amazonで現在入手可能な収録CD 4曲目/試聴可能 決定盤 丘灯至夫作品集~高校三年生 高原列車は行く~アーティスト: コロムビア・ローズ,スリー・グレイセス,フランキ…

『東京ラプソディ』 藤山一郎 ~ 華やかさの裏に忍び寄る影

…寄せて なまめく新宿駅」 深夜にちょっと立ち寄った 夜の顔を見せる新宿駅。 今も昔も新宿の夜はなまめかしい。 amazonで現在入手可能な収録CD 1曲目/試聴可能・これは藤山本人の編曲によるバージョン 藤山一郎 ゴールデン☆ベストアーティスト: 藤山一郎出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント発売日: 2012/07/25メディア: CDこの商品を含むブログを見る 脚注 *1:そもそもこれはジョージ・ガーシュインの1924年の器楽曲がタイトルの元ネタだが *2:昭和4…

『おなじ星』 Jungle Smile ~ 盛り上がりすぎて一方通行にならなければいいなぁ。

…この東京で 交差点や駅のホームとか あなたと私は きっとすれ違ったりしていた 離れた空の下で おなじ時おなじ星を見上げて ため息漏らしてたかもね もう離さないで」 おもわずワンフレーズそのまま掲載してしまったが こういう風に、思える相手がいるってのは、いまが幸せだからだよね。 愛の押し付けが激しすぎて、ドン引きされないように。 なんて余計な心配をしてしまうほどに。 末永く幸あれ! 名曲・聴きドコロ★マニアックス 伴奏音のほぼすべての音が、リバーブというかエコーというか そんな…

『歩いて帰ろう』 斉藤和義 ~ レールからの脱却。そのささやかな第一歩

…冒険だ。 だけどひと駅歩いてみるだけでも、新たな発見があるかもしれない。 走る街と、泳ぐ雲 この対比からして何ともすがすがしいじゃないか。 名曲・聴きドコロ★マニアックス 本文でも述べた通り、いたってシンプルなこの曲。 構成楽器もシンプルだ。 ディストーションのかかったギターと、ドラム、ベース、オルガンがメインで 小手先のテクニックなんかなくてもいい、というような潔さがいい。 あとはピアノやタンバリン、サブのギターとコーラスが花を添える。 シンプルさが実にいいね。 意味が知り…

『M』 プリンセス・プリンセス ~ 想いがブラックホール化している。立ち位置の問題か?

…族の座る場所とか、 駅のホームで列車を待つ場所とか、 行きつけの店のカウンターの席とか、 *2 ポジション、定位置と呼ばれる類のものだ。 一緒にいた時間が長ければ長いほど、 こういった暗黙の了解による定位置が崩れたことに あれっ、と違和感を覚えてしまうのだろう。 学校や職場での席順、チームのフォーメーション、 団体スポーツのポジションのような あらかじめ誰かに決められた場所、での「右側」という可能性もある。 ただ、ポジションとしての考え方にとらわれてしまうと 「右側に慣れた」…

『大きな玉ねぎの下で』 爆風スランプ ~ 純粋な少年が大人になる、通りゃんせ通りゃんせ

…が怖い。 「九段下の駅を降りて坂道を 人の流れ追い越して行けば」 「九段下の駅へ向かう人の波 僕は一人涙をうかべて」 行きは、期待に胸を躍らせ足早に、 帰りは、打ちひしがれて立ち尽くす。 行きはよいよい帰りは恐い。怖いながら通りゃんせ通りゃんせ。 青春の通りゃんせなんだな。これは。 現在入手可能な収録CD/視聴可能 しあわせアーティスト: 爆風スランプ出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ発売日: 1994/11/02メディア: CD クリック: 1回この商品を含む…

『赤いスイートピー』 松田聖子 ~ 実は隠れ鉄道ソング

…四月の雨に降られて 駅のベンチで二人」 「♪線路のわきの蕾は 赤いスイートピー」 春色、というと淡い桜色やクリーム色だろうか。 1982年当時にあった、パステル色の列車。 そしてその汽車は海へと向かう路線。 4月に露地のスイートピーが咲く地域。 寒冷地ではもっと遅いので、関東以南だろう。 二人のほかに人影がなくなるような、無人かそれに近い駅のあるローカル路線。 と、いくつかヒントが転がっているので、 鉄道ファンなら舞台となる地について、 いくつか具体的な路線名を挙げられるのだ…

『ルビーの指環』 寺尾聰 ~ たぶん、1拍目はアンタッチャブルなのだろう

…るだろうからね。 『駅』(竹内まりや/1987年/※試聴環境がないようです by)と同じようなシチュエーション。 しかし、あの時返されて受け取ろうとしなかった指環を 彼女がまだしていてくれているという 望みを持ち続けるなんて。なんてことだ! 現在入手可能な収録CD/視聴可能 Reflectionsアーティスト: 寺尾聰出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック発売日: 2013/07/24メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見る 寺尾 聰/ツイン・ベスト [ …

『あずさ2号』 狩人 ~ 鉄道ファンとハモりフェチに永く愛されるマニアな歌

…たが、 当時は、新宿駅8時ちょうど発*5の信州方面行きの 特急列車だった。 「♪8時ちょうどの あずさ2号で 私は私はあなたから 旅立ちます」 ここはほとんどハモらない。でもここが一番有名。 力も入って、「♪はーあちじちょうどのぉー あーあずさ2号でぇー」 とついついつんのめり気味になってしまうのはご愛嬌。 名曲・聴きドコロ★マニアックス メロディーが微妙に難しい。 同じ音を続けた方が自然にも感じる部分にも わざわざ音の高低をつけて表情を与えている。 「♪あした わたぁしは …

『伊勢佐木町ブルース』 青江三奈 ~ スケベを餌にやりたい音をやってのけるべし

…ど近い伊勢佐木。関内駅から横浜スタジアムや中華街へ向かうのとは反対側にある。群馬の伊勢崎ではない。 曲のイメージから勘違いされがちだが、昔も今も色町だったことはなく、百貨店などが立ち並ぶ繁華街。日本最初の歩行者天国はこの街だという。 灯がともる 繁華街の明かりとも取れるが、上記のように、伊勢佐木は色町ではないので、おそらくは恋心に火が付いたことを表現しているのだと思われる。恋多き女の歌、なのだろう。 雨がそぼ降り これは雨の降り方の表現というよりは、 雨に降られて、傘や雨合羽…