かつては、タイトルや歌い手を間違えて覚えていたために いくら探しても見つからない曲、というものが存在しえた。 ネット時代の今日では、些細な手がかりであっても おおよその情報は(誤情報も含めて)ググって得ることができるが、 それ以前は、その方面…
この曲に限らず、日本市場向けの作品であるにも関わらず 英語詞だけで構成されている曲は、古くからいくつか存在する。 つのだ☆ひろの『メリー・ジェーン』(1971年/※試聴環境がないようです by )をはじめ、 『モンキー・マジック』(1978年/※試聴環境がな…
10代の頃、どういうわけかこの曲が大のお気に入りだった。 サウンドだけでなく、この歌詞世界にしてやられていたような気がする。 くだけた口調で、無限とも錯覚できる世界の大きさと、人生の可能性を語る、 そのアベコベさにだ。 「♪半人前が いっちょ前に …
「困るんだよな、こういうの。」 いかにも嫌味な上司が言いがちな感想を持ってしまうほど、困る。 なにが困るって、そりゃぁこういう、さりげなくていい曲ってのは、 言葉で説明がつけられないから、本当に困るのだ。 もう、聴いちゃって聴いちゃって。 いち…
カッティングと残響音のコントラストを利かせたギターによる導入から、 間をおいて、跳ねるようなドラムが、続いてピアノとベースがフィルインしてくる*1。 そしてNOKKOの抑えつつも勢いのあるボーカルを迎えるころには いかにも、バンド然、とした王道のサ…
ひとの持ち歌を歌うことを「カバー」という。 レコードにかぶせて歌うから、カバー。 つまりは、カラオケのイメージ。 ・・だと思っていたが、どうも違うらしい。 英語で"cover for ××"(××は人を指す) で、「××の代わりを務める」 という意味から来ている表…
この超名曲を、なぜに百名曲に選ばずに、500名曲としてしまったか。 あえて言い訳を述べるならば、まったくの個人的嗜好に行き着く。 短いフレーズをリピートしながらフェードアウトする曲が好きではないという、 そんな限りなく個人的な事情に、ただただ申…
「♪あなたの肩先に ひらひらこぼれてる プラタナスの枯葉 寒そな枯葉」 この曲ではそんな風に歌われるプラタナス。 「♪プラタナスの枯葉舞う 冬の道で プラタナスの散る音に 振り返る」 (『風』はしだのりひことシューベルツ/1969年/※試聴環境がないよう…
のっけから余談から始まって*1申し訳ないが、 個人的に方言というものにあれこれ興味を持ちはじめたのは、 インターネット前夜の時代のこと。 当時、地域の言語差をうかがい知れたのは、主にテレビや物語世界だけであったが、 親の転勤によって、いやがおう…
流行を取り入れた歌詞が、時代とともに早々に廃れてしまうことは 『洒落男』(1929年/二村定一)の回で触れたとおりだが、 この『銀座カンカン娘』はというと、驚くべきことに 一語たりとも死語というものがないように見える。 「カンカン娘」という造語 ー…
またしても時を遡り、20世紀前半に舞い戻ろう。 この「日本百名曲-20世紀篇-」を始めるにあたって、 各年代それぞれで候補曲としていた曲がいくつかあった。 戦前戦中の候補曲には、この『洒落男』をはじめとして 『東京節』*1(添田知道/1918年/※試聴環…
やけに耳障りな音だ。 不安になるような不協和音とは違う、人の息遣いを感じない電子音とも違う、 もっと実在的で、物の気配を感じ取れるような音。 まるで機械がけたたましく連続音を発生させる、町工場の界隈のような。 そう、喧噪という言葉がぴったりか…
さて、どこからツッコんでやろうか。 脈絡なんか考えずに、片っ端から行ってみようか。 曲自体、見どころツッコミどころ満載の支離滅裂さだから それくらいがちょうどいいかもしれない。 アジアの純真、のタイトルよろしく、歌詞は北京からスタートする。 し…
訥々と語るセリフからは、夢見るロマンチストを気取っているのかと思いきや、 実はすべて、主人公の現実逃避の言葉であることに気づいてからは、 いったい彼に何があったのか、気になってしょうがなくなってしまったのだ。 この主人公、とにかく明日が来るの…
こと音楽に関しては、基本的にかなりの雑食であるつもりなので、 今更ジャンルにこだわったり、ジャンル談義をするつもりはさらさらない。 というよりも、ジャンルの違いというものを よく理解していないがゆえの雑食とも言えるのでなおさらだ。 ジャンル談…
思考の跳躍っぷりが半端ない。 第一声、「春一番」で始まった歌が、わずか8小節足らずのうちに「6月」になり、 16小節に達する頃には、遥か「夏休み」にまで達する。 この間、文字数にしてわずか36文字。 「♪春一番が 小さな過去へと遠くなる六月 心はウワの…
くだらない駄洒落でしかないと、自分でもわかっているのだが、 いけないと思いつつ、どうしても頭をよぎってしまう、連想してしまう、 そんなフレーズが多々ある。 歌詞に「別れ」という言葉があれば、 それは半ば自動的に「ワカメ」という言葉に脳内変換さ…
イカしているということと、イカレているということは その文字ヅラ以上に紙一重だということに気づかされる。 大槻ケンヂの、イカレたボーカルや、狂気の物語世界の影に隠れているが、 バックを固めるアンサンブルの、まあ達者なことよ。 これぞメタルの王…
おそらく、何かのオムニバスCDに収録されていたものを 何の気も無くソングリストに加えていたのであろう。 これまで幾度となく玉石取り混ぜ聴いていたために、聴き知る曲となったが、 この稿を書くにあたって、はたと困ってしまった。 だれの歌う、なんて曲…
当時、何故あれほどこの曲を毛嫌いしたか、自分でもわからないくらい 今聴くとなかなかにハッピーな佳曲じゃないか。 趣の異なるサビ、Aメロ、Bメロの組み合わせや、 主旋律とオブリガード*1の逆転、ゆがんだ和音を響かせるエンディングなどなど 展開もなか…
正直言って、未だにこの『Get Wild』という曲を どうやって評価していいものだか、決めかねている。 「100名曲」に入れようともしたし、その後も何回か書きかけては、 書きあぐねて、書けなくて、その繰り返し。 その後のミュージックシーンの、ひとつの転換…
いやいや、だって演歌だし、とか、だって千昌夫だし、とか 食わず嫌いしていないでこの曲を聴いてごらんなさいヨ。 びっくりするほど美しい曲だから。 出だしのオーボエとアコースティックギターの絡みと、遠くで聞こえる拍子木の音なんか、 日本人の心にズ…
この曲の作者である、ユーミンこと松任谷由実が のちに「荒井由実」名義でセルフカバーしたときには ストーカー気質の怖い女扱いされた、この曲の主人公だが、 まぁ、確かに文字通り捉えるならばかなり怖い女だ。 「あなた」と「あの娘」の恋人同士のテーブ…
『案山子』(さだまさし/1977年/※試聴環境がないようです by)にしても同様なことが言えるが、 この『精霊流し』という曲は、場面が進んで、人間関係が判明していくにしたがって、 どんどんその相関図が不可解になっていくのはなぜなのだろう。 この歌に登…
「♪コォぉぉぉべぇ~~~~」 最初聴いた時は、冗談なのかと思った。 いや、今でもこの出だしは冗談なんじゃないかと思っている。 テンション高めのイントロを受けた、 肩透かしのように意表を突くこの歌いだしから始まり、 息つぐ間もなく曲が高揚感を増し…
これがまさかの時代劇*1の主題歌だと知ったのは、 曲を知ってからずっと後のことで、 最初は、同名異曲だろうとしか思わなかった。 時代劇のイメージとはかけ離れているうえに、 いかにもでありがちな、カッコつけのタイトルだからね。 「♪雲は焼け 道は乾き…
グループサウンズの東の雄、ザ・スパイダースと言えば、 その現役時代の足跡の大きさもさることながら、 解散後、元メンバーたちが音楽のみならず才能を発揮し、 もはや元スパイダース、という肩書すら不要になったほどの錚々たるメンツ揃いで、 その後の元…
「青山学院の第二の校歌」とも呼ばれているというからには、 てっきり青山学院大学のことだと思っていたのだが 青山学院といっても、実は青山学院高等部ゆかりの歌らしい。 (ところで、「高等部」って声に出して言うと、「後頭部」とまったく同じだよな。)…
気が付けば、もはや昭和という時代も、 すでに歴史時代のひとつとなりつつあって、 現代というよりは近代、の扱いになってきているような気がする。 自分が幼少の頃を過ごした昭和の終わりの時代 -自分にとってはそれが歴史時代という感覚はまったくない-…
今回は番外も番外。ゲームのBGMです。 タイトルを見てピンと来た方、もしくは、検索で直接こちらに来られた方、 イイもの取り揃えております。ごゆっくりどうぞ。 なにそれ?な方、ここはおそらく求めるものは無いので、 良ければこのサイト内の別のページで…