どこで覚えたのかはとんと記憶がないが、
昔からこのメロディーは知っていた。
表題曲をそれとして最初に認識したのは
1992年のサントリーの烏龍茶のコマーシャル*1が最初だったと思う。
中国語で唄われたこのCMは当時ちょっとした話題となり、
調子に乗って新聞に載せた烏龍茶の全面広告には、
譜面入りで中国語のフリガナ付の歌詞が載っていた。
「♪ピーシーユーハイシャシーユーニー」(適当)
や、よく覚えていないや。広告取っておけばよかったかな。
それはさておき、古き良き時代のデュエットの大トリを飾る*2この曲、
とにかく、特筆すべきはその優しいメロディーだろう。
メロディーが良い、という曲は
言葉で表現するには大変困ったもので、
聴いてもらうしかないのが何ともじれったい。
お聴きいただいたように、たいへん優しげな曲である。
特に吉永小百合の、透き通るようにクセの無い
譜面に忠実な歌唱が印象的。
女優業ともなれば、感情味たっぷりに歌い上げそうなものだが
むしろ感情は押さえ気味で、後の、同じく女優である
いしだあゆみや薬師丸ひろ子の歌唱にも通じるところがある。
オカリナやパンフルートの音色のような、まじりっ気のない音。
それと、橋幸夫の人間くさい歌謡とのユニゾンがマッチしている。
ハモっているわけではないので、
どちらかの独唱でも成り立ちそうな曲ではあるが、
どちらが欠けても、この楽曲は成り立たなかっただろう。
名曲・聴きドコロ★マニアックス
メロディーに寄り添うようなアコーディオンと
それを追いかけるように流れる木琴(シロフォン?マリンバ?)
が、曲により優しさを加えている。
バファリンの半分はやさしさでできている*3らしいが、
この曲は純粋にやさしさを主成分として作られている。
意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み
言っているいる お持ちなさいな
「言っているいる」の部分は実はナレーション。
節の切れ目と、言葉の切れ目が合っていないから、誰のセリフか混乱が生じる。
あのこはいつも「お持ちなさい、いつでも夢を」と歌っているのだろう。
「いるいる」と繰り返すことで、「あのこ」はいつもうたっていることを強調している。
周りの人々は、どんなにつらい時も、そのうたで慰められているということだ。
似たような例で、童謡『もりのくまさん』( by)の歌でも、
ナレーションとセリフが混在して混乱する場面がある。
「♪くまさんの言うことにゃ、お嬢さんお逃げなさい」の部分。
この部分はナレーションで、熊のセリフではない。
これを熊のセリフだと勘違いしてしまうと、
逃げろと口では言いつつも執拗に追い回す熊の行動が、熊の暴力性以上に恐ろしくなる。
このように、メロディーの切れ目と、歌詞の切れ目が不明瞭なまま話が進むと混乱する。
参考までに、中国語バージョン / いつのまにか試聴できなくなっちまったい
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