勇ましいタイトルや曲調と裏腹に、なんとも女々しい歌であることよ。
力強いピアノによるイントロ*1から導き出される
カッコよく歌いあげるストーリィは、、、、
出ていく女をタヌキ寝入でやり過ごす男。
女が出て行ってからむっくり起き上がり、
遠く去りゆく女に向かって、窓越しに「アバヨ」と声をかける。
しまいには夜中だというのに
派手に音楽をかけて朝までひとり残念会で現実逃避。
・・・なんてカッコ悪いんだろう。
これで「♪カッコつけ」ているつもりで
「♪照れてただけ」だなんて。
それでいて「♪戻る気になりゃいつでもおいでよ」と、
強気なんだかよくわからながい、とにかく未練たらたら。
中島みゆきの曲に代表される、「女」の恨み節に対して、
「男」の別れ歌は、そんな未練たらたらの
女々しいものが妙に多いような気がする。
『あの素晴しい愛をもう一度』(加藤和彦と北山修/1971年/ by
)
『もう恋なんてしない』(槇原敬之/1992年/ by
)
『Over』(Mr.Children/1994年)
『ウソツキ』(Something Else/2000年/ by
)
女の未練はというと、時によっては狂気じみたものにさえなって、
「♪着てはもらえぬセーターを 涙こらえて編んで」
いたりするから、もう大変怖い。
(『北の宿から』(都はるみ/1975年/ by
))
「♪みちに倒れて誰かの名を 呼び続けたことはありますか」
(『わかれうた』(中島みゆき/1977年/ by
))
怖い怖い。
男の未練は、取り返しのつかないものを
思い返しては嘆き悲しむばかりで、
「♪いつでも探しているよ どこかに君の姿を
、、、こんなとこにいるはずもないのに」
ああ、もう女々しいったらありゃしない。
(『One More Time, One More Chance』(山崎まさよし/1997年/ by
))
まあ、「女々しい」という言葉自体が
そもそも男に使う言葉だからかな。しょうがないか。
それにしても、変に強がってカッコつけてる分、
カッコ悪さが半端ない。
だけどジュリーが歌うだけで、なんでこんなにカッコよくなるのだろう。
名曲・聴きドコロ★マニアックス
曲の最後、8小節にも及ぶメロディーに、
あえて歌詞をつけないという技法が用いられている。
「♪アアア アアア アアアアーア アアア アアア アアア アアアアー」
文字で書くと非常に変。
「♪ウララ ウララ ウラウララ ウララ ウララ ウラウララ」の、
『狙い撃ち』(山本リンダ/1973年/ by
)や
「♪シャララーラ シャラララーラ、シャララーラ シャラララーラ」の
『日曜日よりの使者』(The High Lows/2004年/ by
*3)
なんかも似ているが、
実は根本的なところで違っていて、
これらでは実は曲の後ろの方で同じフレーズに歌詞が付けられている。
「♪見てて ご覧 この私、今に 乗るわ 玉の輿」
「♪てきとーな 嘘をつぃて その場を 切り抜けぇて」
けれども、この曲では、フレーズに歌詞が付くことがない。
意外に勇気がいる*4ものだと思う。
ミニー・リパートンの『Lovin' You』(1974年/ by
)くらいしか
思い浮かばない*5。
意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み
「勝手にしやがれ」
歌詞には登場しない。
元はフランス映画のタイトルというが、もちろんそれは邦題*6だろう。日本人の誰かがつけたものだろうが、勇ましい響きが良いからか、その後あちこちでパクられ続けている。
そしてしばしば、雰囲気だけで内容とは関係なかったりするタイトルとして用いられる。
「寝たふりしてる間に」
「ネタふりしてるマギー」と聞こえるがそれは間違い。(あたりまえ)
思わず、「このハンカチの模様が変わったらびっくりするじゃない?」と喋る
司郎の姿が目に浮かぶ。
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