日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『いい日旅立ち』 山口百恵 ~ 豪華でドラマチックな、後ろ向きのうた

どうも、無視して通ることができない曲

というものがあるようだ。

 

深田久弥は、著書「日本百名山」の甲斐駒ケ岳の項において、

たとえ「10名山」に絞ったとしても

決して落とすことのない山としてその名を挙げている。

 

同じように、この曲も決して外すことはできない。

10名曲、、はチト言い過ぎかもしれないが。

 

いい日旅立ち[山口百恵][EP盤] シングルジャケット/amazonより
いい日 旅立ち

いい日 旅立ち

 
  • 作詞・作曲 谷村新司、編曲 川口真
  • 1978年(昭和53年)11月21日、CBSソニーより発売
  • オリコン最高位3位(年間20位/1979年)
  • 歌詞はうたまっぷへ:いい日旅立ち 山口百恵 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
  • 曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい:いい日旅立ち - Wikipedia
  •  

    歌詞の内容は、現実から目をそらし、逃げ去ろうとする曲である。

    あてのない希望に向かって、いまを捨て去る。

     

    夢に破れて逃げ去るのか、

    恋人と別れて逃げ去るのか、

    あるいはその両方だろうか。

     

    決して過去をすべて投げ捨て去るわけではない。

    子どものころの思い出は胸にしまって、

    あてのない旅に出る歌だ。

     

    「夕焼けを探しに」「羊雲を探しに」

    と、かなりのあてのなさだ。

    旅立ちの理由になるものではない。

    そもそも旅先に探しに行くものではないだろう。

     

    最後に本音が出る

    「幸せを探しに」と。

     

     

    それが、谷村新司お得意のドラマチックなメロディーと、

    国鉄のCMソングに取り上げられたおかげもあって

    この陰鬱な歌*1も、

    希望が満ちたかのように盛り上がる歌になった。

     

    いい日旅立ち』、という前向きなタイトルの

    おかげも、かなりあると思う。

     

     

    名曲・聴きドコロ★マニアックス

    旅情、という言葉にイメージされるように、

    ウキウキワクワクの楽しい旅ではない。

    時代もあったのだろう、当時の旅のイメージは

    しみじみ、としたものだったのかもしれない。

    また、「旅」にそれを求める人も多かったのだろう。

     

    発車チャイムをイメージさせる出だしから、

    物寂しげなトランペットのイントロへと引き継がれる。

    このトランペットを吹いているのが数原晋。

    必殺仕事人の、あのフレーズを奏でている

    まさにその人だ!*2

     

    意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

    いい日旅立ち

    もしかしたら、CMソングのために

    タイトルがあらかじめ与えらていれた曲なのかもしれない。

     

    以前から、この「いい日旅立ち」というフレーズが

    妙に浮いているのが気になっていた。

    「♪一人きり 旅に出」たり

    「♪砂に枯れ木で書くつもり さよならと」

    いう日のどこが、「いい日」なのかと。

     

     

    現在入手可能な収録CD/視聴可能

     

     

     

    脚注

    *1:もっとも歌詞自身も谷村によるものだが

    *2:だからどうしたという話ではあるが