あらためて歌詞を見てみると、意外なほど愚痴っぽいのに、
なんだかとってもハッピーなうた。
みんなでワイワイと適当な楽器を持ち寄って、
せーのでこの曲を演奏してみるだけで、
たぶんきっと下手なりにもみんなハッピーになれる。
タンバリンをシャリシャリ鳴らしているだけでもいい。
曲の終わりに「シャララララララララ・・・シャン!」と決めるだけでも、
気持ちいいこと請け合いだ。
何せこの曲、2つのフェーズしかない。
「♪走る街を見下ろして のんびり雲が泳いでく」から始まる10小節と
「♪嘘でごまかして 過ごしてしまえば」から始まる8小節の
2つだけで構成されている。
前奏も、間奏も、歌がないだけで全く同じ。
なんてシンプルなんだろう!
ちょっとスネたような部分もある歌詞だけれど、
それでも、いたって前向きに聞こえる。
自分で変えていかなければ、毎日同じことの繰り返し。
思い切ったことをやる気はないけれど、
とりあえず今日は、歩いて帰ってみよう!
ざっくりと要約するとそんな内容。
そんでもって、「今日から」ではなく、「今日は」というのがポイント。
思い切ってチェンジしてみる前に、思い付きでいいからとりあえず行動してみよう。
ほんの些細なことだけれど、いつもと違ったことをしてみるのって
ちょっとした冒険だし、何かのきっかけになるかもしれない。
明日も続けるかどうかはわからないけどもね。
「♪だから歩いて帰ろう」
「♪今日は歩いて帰ろう」
「♪僕は歩いて帰ろう」
「♪今日は歩いて帰ろう」
バカなことをやる言い訳を、声高らかに宣言しているかのようにも見える。
陽のあるうちに帰ってるので、バックレて早退したのかもしれない。
そいつは冒険だ。
だけどひと駅歩いてみるだけでも、新たな発見があるかもしれない。
走る街と、泳ぐ雲
この対比からして何ともすがすがしいじゃないか。
名曲・聴きドコロ★マニアックス
本文でも述べた通り、いたってシンプルなこの曲。
構成楽器もシンプルだ。
ディストーションのかかったギターと、ドラム、ベース、オルガンがメインで
小手先のテクニックなんかなくてもいい、というような潔さがいい。
あとはピアノやタンバリン、サブのギターとコーラスが花を添える。
シンプルさが実にいいね。
意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み
走る街
のんびり雲が泳いで
急ぐ人
寄り道
置いてかれる
すぐに
過ごして
朝が来る
歩いて
風が吹く
いつも
緩急の言葉を抜き出しただけで、これだけある。
重複している部分も抜き出せばこれの倍はある。
せかせかした時間と、それに流される主人公。
のんびりとした時間へのあこがれと、
置いて行かれることへの不安。
それだけで構成されているといってよいのかも。
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