この超名曲を、なぜに百名曲に選ばずに、500名曲としてしまったか。
あえて言い訳を述べるならば、まったくの個人的嗜好に行き着く。
短いフレーズをリピートしながらフェードアウトする曲が好きではないという、
そんな限りなく個人的な事情に、ただただ申し訳なく思う。
さて、999の名を冠した名曲ってのはいくつか存在し、
ささきいさおのスリーナイン
(『銀河鉄道999』1978年/試聴はこの先から)もいいし、
アルフィーのスリーナイン
(『Brave Love〜Galaxy Express 999』1998年/ by
)も、もちろんいいんだけど、
ずば抜けているはこれ。ゴダイゴのスリーナイン、『銀河鉄道999』。
スピード感あふれるイントロにおいては、
まるでモールス信号のようなピアノの単音階弾き*1が、ドライブを加速させる。
歌メロがはじまって「♪そのか・お・を あぁーげて~」 あたりで
ピアノの加速装置が切れにより、急に減速したような錯覚を覚えるが、
そこはそこで、ギター、ベースとドラムスによるリズム陣が、
はて、最初からこのリズムだけど何か?とでも言いたげに、
歯切れのいいキレッキレの演奏を聴かせる。
そして前述のピアノや電子オルガンが、ところどころアクセントを加えてくれるのだ。
そんなバッチリ決まった演奏とは対照的に、
ひょうひょうと階段のステップを駆け上がり
ジャンプ台からふわりと空へと舞い上がるような主旋律は、
いくぶん輪郭のはっきりしない不安定さがあり、
はてさて、次の音は同じ音階を踏んだ方がいいのか、
それとも次のステップに上がった方がいいのか、迷いながら進んでいるようにも聞こえる。
「♪さぁ行くんだぁ その顔をぉあぁあげてぇ~」
「♪あの人ぉはもおぅ 想い出だけどお~」
さあ、どの音が足踏みする音で、どの音で次の段に上がるべきなのだろう。
個人的に、カラオケなんか歌うときは*2、どこで足踏みしようが、どこで駆けあがろうが、
行きつく音が同じであれば大差ないだろうと開き直り気味で突き進むんだけど、
不意に街中でイージーリスニング風にアレンジされた、このメロディを耳にすると*3
そのメロディに結構違和感を覚えることがあるので、
音の階段を駆け上げるタイミングは案外重要なのかもしれない。
どこで上がってもいいと思っているのは、下手な歌を聴かせる本人だけのようだ。
知ったようなことを書いているが、実は映画の方は見ていないので*4
ゴダイゴの999は楽曲としての側面しか知らない*5。
たぶん、映画を見ていたら、また違った感想を持つのだろうが、
新たな旅立ち歌う軽快なサウンドに、物語の始まりのようなウキウキさを感じてしまう。
これで「♪999 will take you on a journey,never ending journey・・・」
の文字通りネバーエンディングなフェードアウトが無ければなぁ、
と相変わらず勝手なことを言いたくなっていけない。
ここがいいんだ、という人も少なからずいるだろうし。そちらの方がむしろ多数派であろう。
まあ、好みも人それぞれと思って軽く読み流してくださいませ。
1番、2番、エンディングとアレンジが全く変わらないことが
自分の中で引っかかっているのかもしれない。
製作過程における時間的制約があったみたいだけど
せめてリピートの途中から16ビートにするなり、、、
ああ、自分の愚痴の方がよっぽどクドくなってきた。やめよう。
と、不意にさきほどの思い付きが、実際のところどうなんだろうと気になりはじめた。
イントロのピアノの単音階弾きが、本当にモールス信号だったとしたら。
「♪ツツー、ツツー、ツツー、ツツー、ツーツー」
アルファベットに直すと、
「AAAAM!」
アメコミの叫び声みたいになっちまったじゃないか!
意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み
君
歌い手が第3者的視点でいるため分かりにくくなっているが、
ここでいう「君」や「you」は主人公、
「あの人」は主人公とは別の人物だ。
「地平線に消える瞳」を持つのも、「あの人」だろう。
そうしないと、「君」の瞳に「眩しい男」が写ってしまい、
なんだかすごくおかしなことになってしまう。
瞳に映ったまぶしい男は、実は「君」の成長した姿だったらイイね。
The Galaxy Express 999 will take you on a journey, a never ending journey, a journey tou the stars
翻訳する必要もなさそうだが、ほかに挙げる事項がないので書いておく。
まんま翻訳すると、
銀河鉄道999号は、永遠に続く星々への旅に君を誘うだろう。
現在入手可能な収録CD/視聴可能
やっぱ生で聴きたい人は、ライブ・イベント情報&チケット
※該当曲を聴ける保証はありません。
欄外になるが、蛇足を書きたくなった。
タケカワユキヒデは、本人のボーカルの楽曲のほかにアニメ関係に珠玉の曲を提供していて、
『ニルスのふしぎな旅(加橋かつみ/1980年/ by)』
ビックリマンの『スーパーウォーズ』(織田純一郎/1987年/試聴はこの先から)
なんかも最高だよな。
ゲーム「ソウルブレイダー」の楽曲は、、、
まあ、個人的に好きなゲームだから良しとしよう。
エンディングの曲『恋人のいない夜』を本人が歌ったバージョンがあるのを今回初めて知った。*6
ああ、すげえ蛇足だ。