サラリーマン哀歌の元祖、ともいえる楽曲だが、その突き抜けるまでの能天気な歌唱とアレンジが、歌詞の根底に流れているはずの暗さを微塵も感じさせてくれない。
ひょうひょうとしながらも、酔いの境地に似た浮かれた空間を醸し出している。
後に東京都知事になる青島幸男のペンによる、1番が酒、2番がギャンブル、3番が女にまつわる失敗談、というかあるあるネタで基本構成されている。
ダメなことはわかっていながらも、ついついやってしまう。そんな誰もが抱えている心の弱さを、勢いとその場のノリで吹き飛ばしてしまう。
サビに至っては、脱力を無限に発する
「♪スーイ スーイ スーダラダッダ スラスラ スイスイスイ」
ときたモンで、どこかを泳いでいるのか、何かをそらんじているのか。
意味も何もないのだろうが、とにかく強烈なフレーズをこれでもかと繰り出しまくる。
すっとぼけた管楽器の伴奏が、脱力感の世界にきらびやかなる花を添える。
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