日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見による日本100名曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『東京音頭』 小唄勝太郎・三島一声 ~ 1932年生まれ、今なお現役。20世紀最大のヒット曲

「♪ハァ~」の掛け声で始まる曲は数多くあれど、その最高峰に位置し、いまだに盆踊りの代表曲として現役である表題曲は、なんと1933年(昭和8年)のリリース。
 
三味線と小太鼓、合いの手の掛け声という、お座敷唄の様式をベースに、太鼓と管弦楽伴奏を加えて音に厚みを持たせており、まさに、ザ・音頭といった趣。
というより、この東京音頭が、「音頭」というものをひとつのジャンルとして確立させたといった方が正しいのかもしれない。
 
 
振り付けなんか全然知らないけど、流れてくれば思わず小躍りしたくなる。
子どものころ盆踊りにて、わからないままに曲に合わせて櫓の周りをただぐるぐる周回していた記憶がある。
ぁヨイヨイ♪
踊れずとも手拍子だけは出来る。
 

東京音頭 [EPレコード 7inch]
これは後年のシングルジャケット/amazonより
東京音頭(上)

東京音頭(上)

  • 小唄勝太郎 & 三島一声
  • 歌謡曲
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
 
  • 作詞 西條八十、作曲 中山晋平
  • 1933年(昭和8年)7月、日本ビクターより発売
  • 歌詞はうたまっぷへ:小唄勝太郎 東京音頭 歌詞 - 歌ネット
  • 曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい:東京音頭 - Wikipedia
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    意外なことに、これが実は替え歌らしく、元ネタは前年発表の『丸の内音頭』(藤本二三吉/1932年)だそうだ。
    東京丸の内界隈のローカルネタだったものを、もっと大きなエリアの歌にして日本中でヒットさせた。
     
    東京音頭の当時のレコードのレーベルに、副題としてちゃんと「丸の内音頭替唄」と書いてあるのがにくい。
    替え歌というよりリメイクといった方が実態に即しているかもしれない。
    群馬の名湯の紹介ソングを、全国の名湯の歌に変えてヒットした『いい湯だな』(ザ・ドリフターズ/1968年/ )などに通ずるものがある。
     
     
    盆踊りの曲としてだけでなく、いつのまにかプロ野球球団ヤクルトスワローズの応援歌としてもおなじみになった。
    球場で青色の傘を上下に揺らしながら、東京音頭を歌う。
    学校なんかで習う唱歌などと違い、未だ現役の娯楽として通用していることの表れだろう。
     
    それで思い出したのだが、懸賞で当たったとかで、学校にヤクルトの野球帽の形状をしたビニール傘を持って来た同級生がいた。
    当時ヤクルトは弱小球団だったため、散々馬鹿にされた挙句に、下校するころには風にあおられて傘が壊れてしまっていた。
    それを見てみんなでゲラゲラ笑っていたが、今思うととても悪いことをした。
    ヤツは今でも元気にヤクルトファンしているだろうか。
     
     
    とにもかくにも、再録音等も合わせて集計すれば、ウソかホントか、シングル総売上枚数2,000万枚に達するというから文字どおりケタ違いだ。
    レコードを擦り切れるほど聴いて、聴けなくなったらもう一度買いなおす、という状況も頻発したらしい。
    いくら当時のレコード盤の材質が悪いとはいえ、レコードの針で盤が削られ過ぎて聴けなくなってしまう状況って、どれだけリピートすればそうなるのだろう。
    間違いなく20世紀最大のヒット曲だろう。

    オリコン(1968年集計開始)の歴代シングル上位五傑
    『およげ!たいやきくん』(子門真人/1975年/)457万枚、
    『女のみち』(宮史郎とぴんからトリオ/1972年/)325万枚、
    『TSUNAMI』(サザンオールスターズ/2000年/)293万枚、
    『だんご3兄弟』(速水けんたろう・茂森あゆみ/1999年/)291万枚、
    『君がいるだけで』(米米CLUB/1992年/)289万枚
    これらを全部足してもまだまだ届かない数字なのがすごい。
     
     
     
     

    名曲・聴きドコロ★マニアックス

    以下、聴きドコロ、というか、忘備録。個人的に長年のもやもやが解けたという報告です。
    あまりにどローカルな話なので、興味がなければ読み飛ばしてください。
     
     
    幼少時代を神奈川県の厚木市というところで過ごした。
    毎年自治会の盆踊りで、リピートされていたのが以下の曲たち*1
    『東京音頭』
    『炭坑節』(福岡県民謡/年代不詳/
    『アラレちゃん音頭』(小山茉美/1981年/
    『ドラえもん音頭』(大山のぶ代/1979年/
    それにプラスしてタイトル不明なのが2曲ほどあった。
     
    この2曲、メロディーを鼻歌で歌っても、知っているという人が誰もいない。
    その後引っ越してしまい、およそ疎遠な地に来てしまったためだろう。
    目指すはかなりのローカルソングだということが、このことから窺える。
     
    歌詞はほとんどうろ覚えで、そのうち1曲は
    「♪丹沢 相模湖 相模川 あぁ 神奈川音頭で 踊るしゃんせ」
    という歌詞だと思っていたが、これをネットで検索しても全く出てこない。
    後に述べるが、全くでたらめであったことがのちに判明する。
     
    もう一曲に至っては、歌詞すらわからない。
    合いの手の「♪ァ ヨイトナー」「♪うんとなー」のみで、はっきり言ってお手上げだ。
     
    DTM*2で耳コピ(というより記憶コピ)してMIDIファイル(自動演奏のファイル)を作り、どこぞの質問箱にでも上げようとも思ったが、MIDIを作っただけで満足してしまい、その後そのままになっていた。
     
     
    それが、この稿を書くにあたり、東京音頭のことをいろいろと調べるうちに、思いがけず2曲の正体が発覚した。
     


    日枝太鼓連 厚木音頭
     
    『厚木音頭』(歌い人不詳)
    歌詞は「♪さんさらさらりと相模川 ハァ瀬の瀬の音頭で踊りしゃんせ」
    が正しかったとのこと。「相模川」しか合っていない。
    どおりで検索しても引っかからないわけだ。
     
     
    もう一曲は、意外とビッグネームが歌っていた 。
    『神奈川おどり』(島倉千代子・青木光一/) 

    どちらもいい曲なのでぜひ聴いてみてほしい。
    きっと、こんな良いローカルソングが、日本中にたくさん眠っているのだろう。
     
     
    あ、あと『にっこり音頭』というのもあったな。
    「♪一年三百六十五日 にっこり音頭を踊りたい
     アソレ ニッコリね ニッコリね にっこり音頭でパパンがパン」
    これもネット上で検索しても出てこない。
    やはり歌詞がうろ覚えすぎなのだろうか。
     
     
     

    意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

    「君が御稜威は天照らす」
    御稜威(みいつ)とは(天皇の)威光のこと。
    なにを驚いたといえば、みいつ、と打って一発で漢字変換されることだ。
    「君」は天皇のこと。「が」は「の」と同じ。
    天皇の威光は世を統べる、くらいの意味。
     
     

    現在入手可能な音源

    これは現在最もポピュラーな原田直之による歌唱のもの

    やっぱ生で聴きたい人は、ライブ・イベント情報&チケット

    ▼ 東京ヤクルトスワローズ
    icon icon

    ※該当曲を聴ける保証はありません。というか、ちょっと趣旨がちがう




    脚注

    *1:【盆踊りで、リピートされていたのが以下の曲】これでだいたいの年代が知れようというもの

    *2:【DTM】Desk Top Musicの略。パソコンの打ち込みで演奏すること