日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『誰か故郷を想はざる』 霧島昇 ~ まるで縦横無尽の格ゲーコマンド

はじめてこの曲を知ったのは、どういうわけか夢路いとし・喜味こいし*1 の漫才だった。

 

小学生のころだったと思うが、TVの演芸番組*2をカセットテープに録って

ラジカセやヘッドホンステレオ*3なんかで聴いていたのだが

ほとんど前触れもなく、漫才のまっ最中にいきなりこの曲が始まり、

しゃべくりが中断してワンコーラス丸々聴けた。

 

曲が終わると再び漫才か再開されるのだが、映像で残さなかったために

なんでこういう展開になるのか状況が全く不明。

よく知らないがそういう芸風だったのだろうか。

 

SP盤復刻による懐かしのメロディ 霧島昇
SP復刻盤CDジャケット/amazonより
作詞 西條八十、作曲・編曲 古賀政男
1940年(昭和15年)1月20日、日本コロムビアから発売

歌詞はうたまっぷ
誰か故郷を想わざる 霧島昇 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索

曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい
誰か故郷を想わざる (曲) - Wikipedia
誰か故郷を想わざる

誰か故郷を想わざる

  • 霧島 昇
  • 演歌
  • ¥250

 

・・・とにかくそんなことで知ったこの曲。

戦時中の歌とはいえ、もうタイトルからして文学的で難解だ。

「誰か」は「だれか」ではなく「たれか」と読む。

今の言葉に直すと

「誰が故郷のことを思わないだろう」

つまりは

「ふるさとに思いをはせない人なんていない」

っていう意味になるんだと思う。反語ってやつだね。

 

歌詞中の「♪幼馴染のあの友この友」なんて言い回しは

長じてはじめて何て歌っているか理解できるようになった

「♪あの子もこの子も」と歌っていると思っていたから。

 

こういうのは他の歌でもしばしばあることで、

カラオケなんかで初めて、そんな歌詞だったのか!と知ることがよくある。

やはり子供のころ、「♪アパッチベイビー、ライオン!」と歌っていた

『ギンギラギンにさりげなく』(近藤雅彦*4/1981年/ by※これは本人歌唱ではなくカバー。ジャニーズ系の歌は試聴できないことが多いのよん)なんかがその代表。

 

正しくは、「♪I want you baby, Right on!」らしい。

・・・だいたい合ってるじゃないか!?

 

 

歌詞もさることながら、それに輪をかけて

これまた難しいメロディーラインの曲で、

曲に合わせての鼻歌でも非常に音程が取りづらい。

「♪皆で肩を組みながら」の部分なんては独特のコブシもあって

とてもとても歌いこなせん。

 

そんな小難しい曲なんだけど、

どういうわけか聞き心地が非常に良いのが実に不思議。

 

 

名曲・聴きドコロ★マニアックス

本文中でも紹介したように、

節回しが、さり気ないながら大変難しい。

 

「♪みぃ~ンなーでぇ か~↓た~↓をー くみぃなーが↑→↓↓ら~」

「♪た・れか こーきょ↑↓↓→お↓↑を 思ぉわ~ぁざ↑→↓る~」

 

まるで難しい格闘ゲームのコマンド*5のよう。

歌唱力自慢なら一度チャレンジ。難易度きわめて高し!

 

意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

「誰か」

「たれか」と読む。意味は「だれが」と同じ。いろは歌の一文にもある「我が世たれぞ常ならむ」あれと同じ。

 

 

amazonで現在入手可能な収録CD 1曲目/試聴可能

 

脚注

*1:もう亡くなってだいぶ久しい漫才界の大御所。大御所を通り越して、当時でも結構なじいちゃんだった。

*2:漫才ブーム」と呼ばれていたものの終焉のころだと思う。ビートたけしなどもこのブームから輩出されたひとりらしい

*3:通称ウォークマン。本物は高くて買えなかったので、「遊歩人」という限りなく安いのを愛用していた

*4:通称マッチ。このころのマッチの歌唱は高音の出ない部分を勢いでカバー。元気があってよろしい

*5:ストII波動拳に代表される。外国のビールにもあったなハドーケン。ラベルにコマンドを表す矢印が書いてあるのがニクイ