この曲を聴くに思うは、
カッコいいことと退屈であることは、まさに紙一重であって
ちょっと何かのボタンを掛け違えただけで、
かなりつまらない曲になったであろうことは想像に難くない。
かつて思い誤ってカラオケでこれを選曲してしまったがために
シラーっとした数分間を生じさせてしまった経験から
想像というより、むしろ実地で実証済みだ。
間違いない。
この曲、メロディやリズムは、かなり単調でつまらない。
おそらく、五線譜にメロディーを落とし込むと、
スネアドラムかなんかの譜面にしか見えないんじゃないだろうか。
タンタンタカタカ、タカタカタカタカ、タカタカタカタカ、タカタカタカタカ。
「♪鼻垂れたくても 君は、目の前でLast Smile!」(字が違うよ!)
スコーン、スコーンと響く印象的なドラムのアクセントも
ややもすれば、間抜けな感じに聴こえてしまう。
軽いプラスチックの筒のようなもので、はたかれているような音に聞こえる。
カッコいいと間抜けの紙一重だ。
だけど無性にカッコイイ。なんでだ。
目につくのが、むやみに登場する英語と、
英語に絡みついて日本語にすら聞こえない、小難しい日本語。
その合間に、不意に耳に入ってくる理解できる日本語がチラホラ。
「会いたい気持ちが・・・泣きたくなるから・・・旅発ちたくても向こう岸でLast Smile」
鼻水がたれそうなのを笑ってごまかしている歌のワケはないので、
ちゃんと歌詞の内容を見てみよう。
一人称は「僕」なので、主人公は男なのだろうか。(ちなみに二人称は「君」)
まぁ、内容的には男でも女でもどっちでも問題なさそうだが、
とりあえず男としておこうか。
物語の内容を端的に言うと、フラれた男の嘆き節だ。
だけどなんだかおかしい。二人が恋人同士、あるいは
友達以上恋人未満、というような関係だった節が見当たらない。
君の態度はどこまでも僕に寄り添うことはなく、
「♪君は change your way(君は違う道を行く)」
「♪ただ見守ってるよな君のスタイル」
「♪君は目の前でLast Smile(君は目の前で最後に笑みを浮かべた)」
「♪君は向こう岸でLast Smile(最後に君は遠くでほほ笑んだ)」
「♪you call my name, joke it like it you use to babe
(君は僕の名を呼ぶ。そしてまるで子ども扱いするように冗談にしてしまう)」
「僕」の想いはどこまでも空回りで
「♪夢で会えたって 一人泣いたって」
「♪届かない 響かない」
「♪曖昧な手のひらで踊る」
「♪時はjust as same in my dream(現実はまさに僕の幻のようだ)」
思わせぶりでからかい上手な「君」に惑わされ、振り回されてしまう「僕」。
それを解っているから、思いを振り払おうとするものの、
諦めきれず葛藤する。
ひょっとすると全て妄想の可能性もある。
「♪ただ戸惑ってるよな君のスタイル」
それに気づいて漠然とする僕がいたかもしれない。
意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み
邪魔な英語を、ちょいと強引に、意訳気味に片っ端から訳してみよう。
I never look back again
もう僕は振り返らない
悲しみは君とmelt away
悲しみは君と一緒に溶けてなくなった
I wish if I could see the light of heaven
光明が差せばいいな
I don't know the color of sea, but there's no reason.
僕は海の色を知らない。だからどうしたというわけでもないけれど。
運命線からother way憂いてる風ともget away
歩むべき道からはずれた道を行き、思うようにならない状況からも逃げて
会いたい気持ちがgo away 今でも泣きたくなるなら any way
会いたい気持ちがなくなって、今でも泣きたくなってどうしようもない
今次第に生まれゆくイメージはglobal, I'm feeling you away
今ようやく広い視野を持ち、君が遠くにいたことに気づく
あぁ。何だか同じような言葉の繰り返しで飽きてきた。この辺でやめ。
キーワードはwayとaway。術もなく離れてしまうことだろう。
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