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日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介

『勝手にしやがれ』 沢田研二 ~ カッコつけても女々しさ全開

1976~1980

勇ましいタイトルや曲調と裏腹に、

なんとも女々しい歌であることよ。

 

力強いピアノによるイントロ*1から導き出される

ジュリー*2こと沢田研二

カッコよく歌いあげるストーリィは、、、、

 

出ていく女をタヌキ寝入でやり過ごす男。

女が出て行ってからむっくり起き上がり、

遠く去りゆく女に向かって

窓越しに「アバヨ」と声をかける。

 

しまいには夜中だというのに

派手に音楽をかけて

朝までひとり残念会で現実逃避とは。

 

・・・なんてカッコ悪いんだろう。

 

これで「カッコつけ」ているつもりで

「照れてただけ」だなんて。

それでいて

「戻る気になりゃいつでもおいでよ」

と未練たらたら。

 

 

中島みゆきの曲に代表される

女の恨み節に対して、

男の別れ歌は、未練たらたらの

女々しいものが多いような気がする。

 

『あの素晴しい愛をもう一度』(加藤和彦北山修/1971年)

ルビーの指環』(寺尾聰/1981年)

涙のリクエスト』(チェッカーズ/1984年)

『もう恋なんてしない』(槇原敬之/1992年)

『Over』(Mr.Children/1994年)

『ウソツキ』(Something Else/2000年)

ひとりぼっちのハブラシ』(TOKIO/2001年*3

 

 

 女の未練はというと、時によっては狂気じみたものにさえなって、

「♪着てはもらえぬセーターを 涙こらえて編んで」

いたりするから、もう大変怖い。

(『北の宿から』(都はるみ/1975年))

 

「♪道に倒れて誰かの名を 呼び続けたことはありますか」

 (『わかれうた』(中島みゆき/1977年))

怖い怖い。

 

 

男の未練は、取り返しのつかないものを

思い返しては嘆き悲しむばかりで、

「♪いつでも探しているよ どこかに君の姿を

    、、、こんなとこにいるはずもないのに」

 ああ、もう女々しいったらありゃしない。

(『One More Time, One More Chance』(山崎まさよし/1997年))

 

まあ、女々しいという言葉自体が

男に使う言葉だからかな。しょうがないか。

 

しかし、強がってカッコつけてる分、

カッコ悪さが半端ない。

 

 

名曲・聴きドコロ★マニアックス

曲の最後、8小節にも及ぶメロディーに、

あえて歌詞をつけないという技法が用いられている。

「♪アアア アアア アアアアーア アアア アアア アアア アアアアー」

文字で書くと非常に変。

 

「♪ウララ ウララ ウラウララ、ウララ ウララ ウラウララ」の、『狙い撃ち』(山本リンダ/1973年)や

「♪シャララーラ シャラララーラ、シャララーラ シャラララーラ」の『日曜日よりの使者』(The High Lows/2004年*4)なんかも似ているが、

実は根本的なところで違っていて、

これらでは実は後の方で同じフレーズに歌詞が付けられている。

「♪見てて ご覧 この私、今に 乗るわ 玉の輿」

「♪てきとーな 嘘をつぃて その場を 切り抜けぇて」

 

けれども、この曲では、このフレーズに歌詞が付くことがない。

意外に勇気がいる*5ものだと思う。

 

ほかには大黒摩季の『ら・ら・ら』 (1995年)や

ミニ・リパートンの『Lovin' You』くらいしか

思い浮かばない*6

 

 

意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

勝手にしやがれ

歌詞には登場しない。

元はフランス映画のタイトルというが、もちろんそれは邦題*7だろう。日本人の誰かがつけたものだろうが、勇ましい響きが良いからか、その後あちこちでパクられ続けている。

そしてしばしば、雰囲気だけで内容とは関係なかったりするタイトルとして用いられる。何故だ。

 

 

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ロイヤル・ストレート・フラッシュ 1 2 3

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勝手にしやがれ

勝手にしやがれ

 

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シングルジャケット/CDandLP.comより

作詞 阿久悠、作曲 大野克夫、編曲 船山基紀

1977年(昭和52年)5月21日、ポリドールレコードより発売

 

歌詞はうたまっぷ

http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=35522

 

曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい

勝手にしやがれ (沢田研二の曲) - Wikipedia

 

オリコン最高位1位(年間4位/1977年)

脚注

*1:印象的なフレーズだと思っていたら、演奏しているのは羽田健太郎だという。名のある人は名前を出さなくても目立つものだ

*2:タイガース時代の愛称。この人だけはソロ転向後も愛称を引きずっている。今じゃほとんど岸部一徳のことを「サリー」とは呼ばないし、別グループだが、谷村新司を「チンペイ」とは呼ばない、あるいは呼ばせていない

*3:あ、20世紀の曲じゃないや

*4:あ、これも20世紀の曲じゃないや

*5:意味をつけてしまう誘惑に勝つ勇気。

*6:もちろんスキャットがメインの曲は除く

*7:日本語のタイトルをつけたもの。直訳ではなく意訳が多い