日本百名曲 -20世紀篇-

20世紀の日本の歌曲から、独断と偏見で100曲を紹介(500名曲もやるぜよ)

『ハイそれまでョ』 植木等 ~ 卓越した表現力はタチが悪い

柳の下にドジョウはウジャウジャといたようで、

前年の『スーダラ節』が、ヒットの勢いを得て映画化*1し、

さらにつづけての映画*2のメインテーマ(のひとつ)となったのがこれ。

勢いそのままに、この曲で紅白歌合戦に出場となった。

 

 

なんといっても注目は植木等の表現力。

歌唱力、というよりは表現力というほうがしっくりくる。

 

「♪あなただけが 生きがいなの・・・」

サックスに導入される、フランク永井ばりの低音のムード歌謡からスタート。

このあとに続く展開を考えると、かなりタチが悪い。

 


シングルジャケット/駿河屋より
  • 作詞 青島幸男、作曲・編曲 萩原哲晶
  • 1962年(昭和37年)7月20日、東芝音楽工業より発売
  • 歌詞はうたまっぷへ:ハイそれまでヨ ハナ肇とクレイジー・キャッツ 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
  • 曲にまつわる背景などはwikipediaにくわしい:ニッポン無責任時代 - Wikipedia
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    「♪・・・てなこと言われてその気になってぇ↑」

    まくしたてるように早口におちゃらけ

     

    「♪退職金まで前借し 貢いだ挙句が!」

     畳みかけるように最高潮に達し、

     

    気合の抜けた脱力のキメ台詞。

     「♪ハイ、それまでョ~」

     

     「♪ふざけやがって この野郎!」

     怒りの歌唱と怒涛のブラスサウンドが畳みかける

     

     

    2番以降の歌詞がもう少し練られていれば、

    『スーダラ節』 のようにもっと後世まで知られただろうに*3惜しい。

    それを認識してかどうか、後に出たヒットメドレー

    『スーダラ伝説』(植木等/1990年)では、1番と3番の歌詞を

    組み合わせて歌っている。

     

     

    グランドフィナーレは

    「♪泣けて くゥる~」

    泣きの歌唱で締めくくられる。

     

     

    ところで、この曲はクレージー・キャッツの曲なのか

    植木等の曲なのかがはっきりしない。

    アルバムではクレージー・キャッツ名義になっているものばかりだが、

    当時のシングルジャケットを見ると植木等名義になっている。

     

    どうしてかしら。

    どうでもいいのかしら。

     

    たぶん後者。

     

     

    名曲・聴きドコロ★マニアックス

    やはり植木等の歌唱に尽きる。

    ついつい、ニール・セダカ*4よろしく、語尾の声をひっくり返りつつ、

    七変化を繰り返す植木の歌唱が

    これでもかこれでもかと襲い掛かってくる。

     

    意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み

    小難しい言葉が何ひとつない。

    ある意味すごいのかも。

     

     

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    脚注

    *1:この時代は、受けたものは何でも映画化された。現代-というかもうすでに過去の事象になっている- でいうと、何でもかんでもゲーム化されることに似ている。どうやら、その時代で一番ポピュラーなエンターテイメントに昇華されるのが流行というもののパターンらしい。

    *2:実際は間にもう一作あるらしいが、実際のところどれもよく知らない。スマンね

    *3:なんといっても、少なくともこの記事を書いた時点でwikipediaにページがない!!

    *4:恋の片道切符(One Way Ticket)』(1960年。なぜか日本でのみヒット/ by)が有名。日本で「チューチュートレイン」という言葉が知られるきっかけになったと思われる。