「♪穿こう 穿こう 鬼のパンツ!」
のとんでもない邦訳(というより替え歌か?)でもおなじみの
『フニクラ・フニクラ』*1と同じような、
観光PRソングだとばかり思っていたが、
どうも違うらしい。
また、歌のモデルとなった鉄道は、
草軽軽便鉄道だと思い込んでいたが、
それもどうも違うらしい。
なんだか、調べるほどに思い込みと勘違いだらけだったことに気付く。
『フニクラ・フニクラ』にも通じるアルペン風の曲調と、
「牧場」「白樺林」「山越え谷越え」「高原」「いで湯の宿」「峠を越えれば」
という数々のキーワードからの連想であったが、
そのなかで「五色の湖」だけはどこを指しているのか
結び付けられなかった。
それもそのはず、この曲のモデルとなった鉄道は、東北地方。
広い谷筋を走った、沼尻軽便鉄道という路線らしい。
なるほど、有名な五色沼が、沿線ではないが比較的近くにある。
が、鉄道は谷に沿うばかりで峠は越えない
「♪峠を越えれば 夢見るような五色の湖」
とは、鉄道を降りて峠を越えれば、ということらしい。
しかし、モデルとなったという沼尻鉄道が
現役当時にこの曲をPRに活用した形跡はないようだ。
廃線の後にモニュメント的に使われているだけという。
なんでだろう。イメージが違いすぎるからだろうか。
鉄道はこのヒット曲から15年ほど先の昭和43年まで運行したというが、
曲のルーツとして知られるようになったのが、廃線後なのかもしれない。
それにしても、先に触れた各種キーワード、
PRソングでないことが全く不思議なくらいの
てんこ盛りさ加減だ。
そして何より、うれしくなっちゃうくらいの軽快さ。
「♪高原列車は ランランランランラン 行っくよ~」
そして、軽快さのバックで終始聴くことができる、
わずかな休符もなく、終始流れるフルートの存在も忘れてはいけない。
これが気になりだすと、思わず余計な心配までしてしまうのだ。
いつ息継ぎすればいいのだろう。
名曲・聴きドコロ★マニアックス
この曲、いろいろと調べてもあまり有効な情報が出てこない。
編曲者は結局判らずじまいだった。
Wikipediaにも項目がなく、出てくるのは沼尻鉄道との絡みばかり。
その割には、沼尻鉄道とこの曲の間で
コラボしたというエピソードが見つからない。
沼尻鉄道の路線がしっかり載っているのを見つけて、
一人心のうちニンマリするばかりであった。
意味が知りたい★ここんとこ 深読み&ななめ読み
「牧場の乙女が花束投げる」
どういうシチュエーションだろう。
まさか本当に、結婚式のブーケトスや、ショーのステージ向かって投げるような
ラッピングされた花束を投げるわけではあるまい。
牧場で摘んだクローバーなどの花を、
パッと高く撒きあげるイメージだろうか。
「温泉の宿」
温泉と書いて「いでゆ」と読ませているところが憎たらしいが、
モデルとなったのは終着駅の先の沼尻温泉と、
そこから引湯する中ノ沢温泉と思われる。
観光バスのくだりが出てくるので、
列車でから乗り継いだ先の裏磐梯の湯かもしれない。
「夢見るような五色の湖」
amazonで現在入手可能な収録CD 4曲目/試聴可能
- アーティスト: コロムビア・ローズ,スリー・グレイセス,フランキー堺,中村メイコ,二代目コロムビア・ローズ,五月みどり,伊藤久男,伴久美子,奈良光枝,小畑実,島倉千代子,島崎由理,扇ひろ子
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2010/04/21
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脚注